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プレー&コラム
2017.07.03

目標を叶えるために「今」すべきことが分かる、ゴールセッティングシート

ソフトテニスに効くメンタルトレーニング講座Vol.20  講師◎大儀見浩介

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目標設定は試合や人生のシミュレーション

自信をつけるために大事な、目標設定についてお伝えします。

目標をきちんと設定していくというのは、成功イメージをつくることです。「勝つためにはこういうプレーをしよう」といった戦略的なイメージも含め、試合や人生のシミュレーションをすることなのです。私がセミナーなどで使うゴールセッティング(目標設定)シートを紹介します。

ゴールセッティングシート
左側の欄には『人生の目標』を、右側の欄には『テニスと勉強(社会人の場合はテニスと仕事)の目標』を書き込んでください。

一番上の段に『夢のような目標』を書き入れ、30年後、20年後、10年後……今日の目標までを埋めていきます。

制限時間は20分(人生の目標10分、テニスと勉強の目標10分)です。なぜ、上段から埋めていくかというと、夢のような目標から掘り下げていけば、そのためには「○年後にはこうする」というように工夫がしやすいからです。今日の目標から埋めていくと、「今日はこれくらいでいいや」となって、上段に行けば行くほど、書きづらくなってしまいます。

初めての場合、すべての欄を埋めるのに30分以上かかったのではないでしょうか。ゴールセッティングシートは、人生の逆算です。今すべきことは、人生の目標から逆算して、打ち出さなければならないのです。

そして、目標設定で一番大切なのは「今」です。今の積み重ねが1日になり、今日の積み重ねが1週間、1か月、1年となって、夢のような目標に結びついていきます。「そのためには、今日はこれくらいやらなきゃダメだぞ」という気持ちになりやすいですよね。

遠い将来の目標を言葉で書くのが難しいというのなら、絵や写真を使ってもいいでしょう。「○年後に自分の家を建てたい」というのなら、どんな場所に、どんなデザインで、と想像しながら、雑誌の切り抜きを貼ってみる。言葉でイメージしづらくても、これだったら、楽しくできそうですよね。こんな人生だったら、満足して死ねるというシートにするのが理想です。

目標設定は、メンタルトレーニングの最も基本的な心理メソッドです。目標やプロセスは常に変化するものなので、毎日見返し、週に一度は書き直しましょう。

著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。

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