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マイナス思考の人は姿勢が悪い 呼吸姿勢を整えるとポジティブに

姿勢が悪い→カラダが疲れて心も疲れる

どうしてもマイナス思考になりがちという人は、姿勢に注意してみましょう。マイナス思考の人はたいてい姿勢が悪いです。それでは今から、ネガティブな表情や姿勢をしてみてください。視線は下を向き、肩がガクッと落ちますね。その姿勢を1時間キープしてくださいと言われると、シンドイわけです。

姿勢はとても大事です。マイナス思考のときは自然と前かがみになっています。「やばい」「どうしよう」「怒られる」「隠れたい」「逃げたい」という意識があって、顔を隠そうとしているんです。すると、心理的に下を見ます。うつむいて姿勢が悪くなってくると、どんどんマイナス思考が加速していく。なぜなら、物理的に疲れるから。

下を向くと背中の広い面に重力がかかります。人間の脳は、物理的な負荷を疲れとは思わず、心の疲れにすり替えてしまう。マイナスの考えがでてきたときは、あえて良い姿勢を取るように心がけましょう。良い姿勢を上から見下ろすと、背中の面積が狭く、重力の負荷が少ないため、その分重さを感じません。「なんだ、姿勢が悪くて疲れるからマイナス思考になっていたんだ」と気づくわけです。

姿勢が大事なもう一つの理由は呼吸にあります。猫背になると、胸郭が圧迫されて呼吸が浅くなり、呼吸が早くなります。呼吸が乱れると、ストレスやプレッシャーを感じ取りやすい心理状態に陥るのです。

一方、きちんとした呼吸ができていれば、平常心のイメージはつくりやすい。姿勢を正すのはとても大切です。姿勢一つで、パフォーマンスは良い方向にも悪い方向にも変わっていきます。

メンタルトレーニングお悩み相談室

Q.気持ちが萎えたとき、どうすれば立ち直れますか?(中3男子・テニスがしたい)

A.【大儀見さんの回答】
まずはポジティブリフレイミングを試してみてください。それでも、いろいろ嫌なことがあって、気分が落ち込んで、どうしてもマイナス思考に陥ってしまうというのなら、時間を決めましょう。

例えば5分間とします。そのあとにやることを決めておいて(掃除、シャワー、食事など)、タイマーをセットしてひたすらウジウジ落ち込んでみる。5分後、タイマーがピピピとなったら切り替えて他のことをします。なお、マイナス思考がすべていけないわけではありません。人間の進化の過程でなくならなかったわけですから。マイナス思考を「考えるきっかけ」「成長のきっかけ」「探究のきっかけ」にすればいいわけです。

 

著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。
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