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【高校選抜2022・初日&2日目】初の全国大会で記念すべき1勝! 収穫と課題を得た阿部優未/及川来弥(一関学院)「インターハイに向けて頑張っていく」

初の全国大会で1勝を挙げた一関学院の選手たちと江原監督(※写真撮影時のみマスクを外しています)

 春の高校日本一の座を争う第47回全日本高校選抜大会が、愛知県名古屋市の日本ガイシスポーツプラザで行われている。2日目の3月29日は男女のベスト8が決まった。

初の全国大会で記念すべき1勝

 女子の出場32チーム中、初出場は5チーム。初日の戦いで唯一、勝利を飾ったのが一関学院(岩手)だった。中村(高知)との初出場同士の戦いを③-0で制し、2日目の2回戦に駒を進めた。

 2回戦の相手はシード校の和歌山信愛(和歌山)。1番で出たキャプテンの及川来弥と阿部優未のペアは、第1Gを取る好スタートをきったが、その後は4Gを連取されて敗れた。2番の星いづみ/菊地怜奈、3番の佐藤菜々/及川日菜も敗れ、力の差を見せつけられた格好となった。

 就任3年目の江原愛監督が「小・中学校で全国大会に出たことがある選手は、ほとんどいない。ストローク力や球の威力が、全然足りないと感じたので、夏に向けて強化していきたい」と振り返った厳しい戦いは、インターハイも含めて団体戦初の全国大会での、記念すべき1勝がもたらしたもの。多くの収穫と課題を得た及川来と阿部に試合後、話を聞いた。

「去年はオンライン配信で見ていた」(阿部)

――初の全国大会が終わりました。どんな戦いになりましたか?

及川 選抜の前に行われた全国私学大会は1回戦で、とわの森三愛(北海道)に負けてしまったので、選抜では緊張しても自分たちのプレーができるように意識しました。1回戦も2回戦も朝一番の試合で、選抜は事前のコートでの練習が試合前の乱打しかできないので、いつもよりウォーミングアップを多めにしたりして、最初から力を出せるようにしました。

阿部 去年の選抜はオンライン配信で見ていて、日本ガイシスポーツプラザはすごい、高校で全国大会に出たいと思って見ていました。実際にその場に立って緊張しましたけど、2日目に残ることができて、すごくうれしかったです。和歌山信愛さんと対戦してレベルの高さを、あらためて実感しました。私は1年生なので、これから2年生、3年生とやっていく上で、いい経験になったと思います。

――一関学院は部員8人なので、全員がメンバーに入っています。及川さんはキャプテンとして、どのようにチームを引っ張ってきましたか?

及川 1・2年生がごちゃ混ぜになって練習するときもあるし、メリハリをつけてやっています。2年生が3人しかいないので、全員がキャプテンのような感じで、私一人だけが注意するのではなく、お互い注意し合いながらやってきました。

――阿部さんは2試合を戦ってみて、どんなところが課題だと感じましたか?

阿部 2回戦で、ポイント2-3の場面でダブルフォールトをしてしまったので、ファーストサービスの精度を上げることが必要です。展開も、ロブばかりだと相手の強い打球に押し込まれて、防げずに短くなって攻められてしまいます。自分からもしっかり打っていけるようなストローク力は、チーム全体の課題でもあるので、伸ばしていきたいです。

――次の目標は、昨年は県予選決勝で敗れたインターハイ団体戦出場ですね。

及川 去年は別の選手とのペアで個人戦には出場できたのですが、団体戦も出たいと思っていました。インドアの全国大会で1勝することができたので、外のコートでも同じように戦えるように、練習を頑張っていきたいです!

阿部 2年生が3人、1年生が5人なので、自分たちもチームを支えなければいけません。全国私学大会と選抜の経験を、これからに生かしていきたいです!

キャプテンとしてチームを引っ張っている及川来

1年前はオンライン配信で見ていた夢の舞台に立った阿部

チーム一丸で春の大舞台に挑んだ

取材・文◎石倉利英 写真◎川口洋邦、石倉利英
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