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【インターハイ2022】男子個人は初日を終える。『4+1の初陣』千葉県・敬愛学園の選手4人と溝端監督の初インターハイに密着!

「どんなときも下を向かず、元気よく」を体現していた千葉敬愛学園選手たち

 2022年四国インターハイは愛媛県今治市の市営スポーツパークテニスコートで開催されている。大会はすでに女子個人戦、団体戦を終えている。8月2日から男子個人戦が始まり、3回戦まで行われた。そして、3日には個人王者が決まる。男子団体戦は4日に決勝戦まで行われることになっている。

 男子個人戦1日目、千葉・敬愛学園からは稲見虎佑/横井陽汰、倉持遥/村松優の2組が出場。4人ともに、初めてのインターハイだった。さらに、昨年から非常勤講師として赴任し、ソフトテニス部の指導を始めた溝端亮二監督が、今年度から正式採用となり、先代の池田監督から引き継ぎ、今年のインターハイは監督として初采配となった。

「僕らのチームのモットーは『日本一応援されるチームになること』なんです」と3年の横井。元気よく、精一杯のプレーをする。それを実践するためには、「日常生活での言動が、テニスの大事なところで出る」(横井)、「プレー以上に試合に対するプレーが大事。どんなときも下を向かず、声を出して元気よく。試合での態度がプレーにつながる」(村松)。そう溝端監督は選手に伝えているそう。

「僕はこれまで築いていただいた池田先生の『やる気、元気、礼儀』をベースに、それをしっかりやっていったら、応援されるチームになるのではないかと思っています」(溝端監督)

 稲見/横井は、2回戦で溝端先生の母校・高田商業の團野/金澤と対戦。「『格上の相手にも引かずにプレーしていこう』と溝端先生に言われました」と稲見。名門・高田商業ペアに、すべての攻撃が、守備が通用するわけではないが、それでも、随所に自分たちの『2人で一本』のコンビネーションプレーを繰り出した。G1―3とされても、コートでイキイキとプレーするふたり。第5ゲームを奪い返し、G2-3にする。第6ゲームは、高田商業の意地を見せつけられ、G2-④で敗れたが、とにかくプレーしている姿が、清々しかった。

 倉持/村松は2回戦で岡山理大附ぺアを下し、3回戦で先日のハイジャパ2位、三重の・松本/吉村に挑んだ。「2回戦で大事なところで、やりきれなかったので、格上の三重に対しても思いきっていきたいと思います」(倉持)。

 三重の松本のラインを狙った厳しいコースへの攻めも、吉村の決定力も目の当たりにしたが、最後の最後までポイントを奪おうと前を向いて戦い、ゲームは奪えなかったが、随所に自分たちのプレーでポイントを奪った。

母校に勝てるチームを

 高田商業卒業生は、教員となり、指導者になる数が非常に多い。溝端監督も、高校時代から教員になり、指導の現場で生きていきたいと考えていたという。いろいろな縁があり、今年から、故郷・千葉で指導者としての第一歩を踏み出した。「今はまだ力がついていませんが、いずれ高田商業に勝てるチームになっていきたいです。まずは1つでも多く勝てるようになること。そして、選手が自分の力を出しきれること。今は、そこを目指していきたいと思います」(溝端監督)

 個人戦、初日で姿を消してしまったが、それでも、イキイキと清々しく、コートを駆け回って戦い抜いた千葉・敬愛学園の選手たち。最後は、それぞれ名門校と対戦し、敗れはしたが、多くを吸収した。今回は2年生が多く、今回の貴重な経験を経て、チームとして次は県大会を制し、団体初出場(第2代表の経験はあるが、県大会優勝してのインハイ団体出場はまだない)を実現したい。

 そして、偶然にも、監督として初参戦のインターハイで、母校との対決を経験した溝端監督。まだまだはじまりの一歩を踏み出したばかりだが、選手たちとともに、二人三脚での成長を誓っている。

思いきった強気な攻めも見せた千葉・敬愛学園の稲見

攻守のバランスよく、小気味よく動いた千葉・敬愛学園の横井

最後まであきらめず、ボールに食らいついた千葉・敬愛学園の倉持

倉持の踏ん張りをしっかり受け止め、2人で一本のテニスを追求した千葉・敬愛学園の村松

取材・文◎八木陽子 写真◎井出秀人、川口洋邦
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