
【ピックルボール】長崎・佐世保でジャパンオープン開催! 国際色豊かな大会に熱狂
ジャパンオープン◎6月20~22日/長崎県佐世保市体育文化会館

3日間にわたり、長崎県佐世保市体育文化会館で「ピックルボールジャパンオープン」が盛大に開催された。昨年12月に東京有明で開催された「PJF ピックルボール チャンピオンシップス2024」の成功を受け、大会主催者は「東京だけでなく、今後は地方都市でも年に一度大会を開催したい」との思いから、九州の国際都市である佐世保市を今年の開催地に選んだ。海外からも6カ国の選手が参加し、大会は大いに盛り上がりを見せた。
「誰もが楽しめる」ピックルボールの魅力とは
マッチディレクターのヒロコクラシック氏は、日本でも注目度が高まっているピックルボールについて次のように話した。
「本場アメリカでは5人に1人がプレーしたことがあると言われるほど、非常に盛り上がっているスポーツです。日本でも船水雄太選手などの活躍によりテレビで放送される機会が増え、人気が爆発的に伸びています」
その人気の背景をヒロコクラシック氏は「ピックルボール連盟が確立したマッチングシステムがあります。そのシステムでバドミントンやテニスなど他の競技と違い、一人からでも大会にエントリーできるようになりました。パドルひとつで気軽に旅行がてら大会に参加し、その地方での旅も同時に楽しめることも魅力の一つです」
実際に自分自身も試合にエントリーし、その魅力を肌で感じた。対戦相手は国際色豊かで、前日練習ではシンガポール人女性とミックスダブルスの練習をしたり、タイのテニス実業団チームのコーチと親睦を深めたりと、交流の機会に恵まれた。ダブルスでは横田基地のチームと対戦し、試合後も勝負以上の楽しみがあった!?
ヒロコクラシック氏は今後の展開についても言及し、「7月にはベトナムでアジアジュニア選手権が開催されるなど、アジア圏内でも急速に普及が進んでいます。アジアを含む世界各国での普及活動を見ても、ピックルボールは近いうちにオリンピック競技になるだろうと考えています」と話した。
最年少選手や兄弟ペアが語る競技の奥深さ
日本から世界に通用するピックルボールプレーヤーを育成するプロジェクト「Pickleball X※」の最年少選手(15歳)である佐脇京選手は、昨年10月の東レPPO観戦時に初めてピックルボールに触れ、その後月1回のペースでプレーしている。今年3月にPickleball Xの選考に合格してからは本格的に練習を開始し、一気に日本のトップクラスの選手へと駆け上がった。
佐脇選手はピックルボールについて「この競技は『0から1が簡単なスポーツ』だと感じました。最初はテニスコートを狭くして、ボールを軽くしたようなものかと思っていましたが、他の競技にはないキッチンスペース(※ボレーが禁止されているエリア)の使い方など、プレイヤーの戦略性が本当に奥深く、楽しいスポーツだと気づきました。また、この競技の強みは、同じチームだけでなく、さまざまな人を誘ってコミュニティを広げていけることです。これまでにない、愛される競技になっていくのではないかと感じています」と話した。

pickleballX最年少の佐脇京選手
今大会のオープン男子ダブルスとスキル男子ダブルス3.5+ 8+の二冠を達成したのは、西田光貴選手と西田駿人選手の兄弟ペア。兄の光貴選手が約半年前から競技を始め、大阪のトップ選手が集う大会で優勝。それをきっかけに弟の駿人選手も競技をスタートさせ、今大会で初めて兄弟ペアとしてエントリーしたと言う。
二人はピックルボールの魅力について、「小さいお子さんからお年寄りまでが、同じコートで同じように一緒にできること。速いボールだけでなく緩いボールも必要で、戦略性が幅広い点です」と話す。また、「日本ではまだマイナーな競技ではありますが、賞金大会も盛んに行われていますし、海外ではかなり普及が進んでいます。特に大会では名の知れた多くの企業が協賛していることに、この競技の将来性を感じています」と、今後の発展に期待を寄せた。
日本を含め、世界各地で盛り上がりを見せるピックルボール。今後のさらなる展開が非常に楽しみである。
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前日はクリニックも行われ福永雛乃選手は丁寧に技術を教えていた

佐世保体育文化会館では様々な年代国籍の方々が日本内外から参加大会は大いに盛り上がった

横田基地から駐在の方も参加