ソフトテニスマガジン・ポータル

【全日本小学生】男子団体は宮城県が38年ぶりの優勝、女子団体は和歌山県が12年ぶりの劇的V

右が優勝の宮城県、左が準優勝の福岡県

 台風一過の8月3日、第42回全日本小学生選手権の団体戦が行われ、男子・宮城県が1987年以来38年ぶりに、女子・和歌山県が2013年以来12年ぶりに劇的な優勝を遂げた。

 男子・宮城県にとって最大の山場は兵庫と対戦した準決勝だった。兵庫は、春優勝の藤井逞尚/辻内碧斗、春3位の宮下裕成/福島諄という強力な2本を揃え、優勝最有力候補として茨城に乗り込んだ。

 この兵庫を宮城県は三番勝負で下して見せる。2面同時に始まった準決勝は、まず浅野駿李/秋葉晴大が藤井/辻内に敗れるも、個人8強の佐々木達馬/渡邊遙士がファイナルゲームで古川太陽/西川愛琉を下し、三番勝負に持ち込んだ。

 こうなるとグッと分が上がるのが、宮城県勢だ。大会に入ってから、宮城県勢はぐんぐん調子を上げており、個人戦は菅原志馬/橋本真志が優勝へと駆け抜けた。奇しくもこの菅原/橋本が準決勝で対戦したのは、個人戦の優勝を争った宮下/福島。兵庫ペアにしてみれば、準決勝をリベンジの場にしたいところだったが、宮城ペアの勢いは止まらず、G③―2で決勝進出を決めた。

 一方、反対側の山からは準決勝まで三番勝負を3つ制してきた福岡県が決勝へ。福岡県は決勝でもしぶといところを見せ、祭田侑李/伏見大地が1本とるが、佐々木/渡邊、菅原/橋本の2本には及ばず、宮城県が歓喜の声を挙げた。

女子団体優勝 和歌山県

 女子もまた和歌山県が決勝で優勝候補の兵庫県を退けた。エースの松上ともか/工藤那南は、個人戦は8強に留まるも、福島県との準決勝では個人戦で敗れた渡辺優実/松本倫佳にG③―2で下したあと、決勝でも個人戦優勝の阿賀優奈/中川心愛(兵庫)をG③―1で突き放す殊勲を挙げた。

 和歌山県は、この1本が大きかったほか、準決勝では中東莉果/藤田希夏、決勝では片山紗帆/長畠明凛がしっかりと勝って優勝が実現した。

 優勝の瞬間、誰よりも感激していた杉本泰基監督は、「選手に納得の試合をして帰ろうと話していて、結果、みんなが納得できる試合ができました」と感無量の表情を見せていた。

女子団体準優勝 兵庫県

●男子団体結果
優勝 宮城県
準優勝 福岡県
3位 兵庫県
3位 島根県

●女子団体結果
優勝 和歌山県
準優勝 兵庫県
3位 岐阜県
3位 福島県

取材・文◎鈴木快美 写真◎高野徹
ソフトテニスマガジン・ポータルTOPへ
モバイルバージョンを終了