9月16日、韓国のムンギョン・国際テニスセンターにて、第9回アジア選手権が始まった。大会3日目は、上松俊貴/前田梨緒、丸山海斗/天間麗奈が出場したミックスダブルスが2回戦から行われて、ともに金メダル獲得はならなかったが、丸山/天間が銀、上松/前田が銅メダルを獲得した。
第1シードの上松/前田は、2回戦ソン・ミンホ/ハン・ジョンミ(韓国)、準々決勝パク・サンミン/ジ・ダヨン(韓国)と対戦したが、常に先手を奪って突き放す危なげないテニスで準決勝に進出した。一方、丸山/天間は2回戦で郭建群/周宴甄(台湾)に苦しい展開となったが、終盤に畳みかけてG⑤―3と逆転勝利を挙げると、準々決勝は第2シードのパク・ジェギュ/イ・ソンミン(韓国)と対戦した。前日同様、天間の攻撃的なストロークが勝負所で決まり、G⑤-2で快勝。
準決勝は上松/前田が余凱文/黃詩媛(台湾)と一進一退の攻防を繰り広げたが、中盤から余凱文のネットプレーを軸に、黃詩媛も思いきりのよい攻撃を見せるようになって、一気に突き放されてG2-⑤と準決勝敗退に終わった。
「勝てれば決勝で日本人対決が実現できたので、悔しいです。余凱文(ユー・カイウェン)と後衛(徐巧楹)の勢いに負けました」と前田。
一方、丸山/天間はインドのMEENA JAY/TIWARI AADHYAをG⑤-0とした。その決勝戦は台湾の余凱文の存在感が際立った。立っているだけで打つコースが少なくなるように感じる選手だが、天間も打つコースが難しかったと振り返った。
「押し込まれた時、センター気味に立っていて、そこは迷いました」
序盤から3ゲームを奪われて、さらに4ゲーム目も2-3とされたが、そこから丸山/天間らしいスピード感のあるテニスで息を吹き返した。4、5ゲームを連取してG2-3としたが、そこから2ゲームを失って、G2-⑤。余凱文/徐巧楹の優勝が決まった。
昨年から余凱文と組んでいる黃詩媛はこう話した。
「まずは試合を楽しもうと思っていたので、それが良かったです。昨年から余凱文と組んでいますが、彼のポジション取りのおかげで安心して、思いきってプレーができます」
敗れたが、丸山/天間のテニスは全日本ミックス大会優勝時よりも、さらに進化したように感じた。さらにお互いのことを理解しているからできるプレーも増えたはずで、ここ1本ほしい時の攻撃力が増した。特に、2回戦の郭建群/周宴甄(台湾)との苦しい場面では、天間が迷いなく打ち込んで決めていて、さらにレベルアップできそうなペアだ。
「最後は負けましたが、まだまだペアとして成長できると思うので、また挑戦したいと思います」
決勝戦は二人の大型前衛が相手後衛にプレッシャーをかけながらボールは大きく動いた。そのスリリングな戦いからはソフトテニスの醍醐味が味わえたのではないだろうか。
ミックスダブルス準優勝 丸山海斗/天間麗奈
ミックスダブルス3位の上松俊貴/前田梨緒
表彰式より