10月3日に開幕した第79回国民スポーツ大会は滋賀県長浜市の長浜城テニスガーデンで行われて、6日の最終日は少年男女の決勝戦が行われた。
女子決勝戦に進出したのは宮城県(東北高)と広島県(広島翔洋高)だった。ともに、アジア選手権で活躍した天間麗奈(東北)と前川愛生(広島翔洋)が牽引してきたチームでもある。
1番は宮城が中山萌/佐藤紗空、広島が塚本七海/前川の対戦に。「対戦したこともなくて、あたって砕けるつもりで向かいました」と宮城の佐藤。さらに、ペアの1年生の中山のことは「どこまでも走ってつないでくれるので、それを生かしながら、ところどころ絡んでいこうと思っていました」。
試合が始まると1年生中山は、果敢に攻めて、まったくひるむことはなかった。
「佐藤さんがペアで、後ろには天間さんが控えているので心強く、私がどれだけ強気でできるかどうかだけでした」と中山。
その思いきりは相手のミスを誘いながらリードを奪い、G3-1する。それでも、風下でもあり、まだ勝てる気はしなかったが、巻き返される前に一気に攻め返して、金星を挙げた。
2番シングルスの天間は松井文音の思いきりの良い攻撃に攻められることはあったが、冷静なラリーから最後はG④―2で勝利、優勝を決めた。
「チームとしてもこのタイトルだけは獲っていなかったので、集中して戦えました」と佐藤は喜びを表現した。受験勉強中心の生活から、テニスをする時は集中力をきらさなかったことが、実戦でも生きた。
★結果
優勝 宮城県
準優勝 広島県
3位 京都府
4位 大阪府
文◎福田達 写真◎三野良介