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【強さをつくる食事学54】勉強も部活も全力で! 生活に合わせた食の工夫

 「授業中、眠くなってしまう」「練習後は疲れて宿題が進まない」――こんな生活を送っていませんか?
 アスリートにとって食事は身体づくりのためだけでなく、集中力や回復力を支える大事な土台です。今月は、テスト勉強や長時間の部活をしている中高生のライフスタイルに合わせた「食の工夫」について紹介します。

【テスト勉強と栄養】

 脳のエネルギー源は糖質です。ご飯やパン、果物などの糖質を上手に摂り入れることで、頭の働きが変わります。

夜食におすすめ食材と食べ方

・おにぎりやバナナ、雑炊:すぐにエネルギーになり、脳のガソリンに

・チーズやヨーグルト:たんぱく質が加わると血糖値の上下がゆるやかになり、集中力が続きやすい。

・ホットココアや高カカオチョコレート:脳の血流改善に役立つポリフェノールと覚醒効果のあるテオブロミンを含む(血糖値を上げ過ぎないように、あまり甘くないものにすること)

・よく噛んでゆっくり食べると、血糖値が上がりにくく胃腸にも負担がかかりにくい。

・卵雑炊やバナナ入りヨーグルトにすると、糖とたんぱくを一緒に摂れる。

・最低寝る2時間前には食べ終えること。

避けたい食材と食べ方

・揚げ物や菓子パン:消化に時間がかかり、血液が胃に集まって眠気を感じやすい。

・ジュースやお菓子:急激に血糖値が上がった後、一気に下がり、集中が途切れやすい。

・血糖値の上下を起こしやすく、眠気が出やすい。

勉強中の工夫

 喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給を。30分に1回くらい100ml程度飲むと良いでしょう。また、ガムを噛むと眠気対策になり、脳への刺激にもつながります。眠気の正体は食べ物の選び方や食べ方ということに気づけば、テスト勉強も効率的に進みます。

【長時間の部活と補食戦略】

 朝練から授業、放課後練習、さらに帰宅後の宿題まで――中高生の1日はとても長いですね。そこで大切なのがこまめにエネルギーを補給することです。

1日の流れに合わせた補食例

・朝練前:自宅で朝食を必ず摂る。

・朝練後または午前の休み時間:軽めにエネルギー補給(バナナ+牛乳/鮭入りおにぎり)。

朝食の時刻が早くてあまり食欲がない場合、朝食と朝練後に分けて食べても良い。

・放課後練習前:おにぎり、(シンプルな)パンなどでしっかり糖質チャージ。

・練習後:回復のために牛乳+サンドイッチや鮭おにぎりなど、糖質+たんぱく質を意識←すぐに夕食を食べられるなら補食なしで、しっかり夕食を摂りましょう。

練習前と練習後、どちらの補食も必要という訳ではありません。必要に応じて、空腹感と相談しながら摂り入れてください。 

よくある失敗例

・朝食抜きで練習→エネルギー切れで集中できず、ケガのリスクも。

・練習後に菓子パンなど→夕食の量が減ったり、疲労が残り、翌日のパフォーマンス低下につながる。

工夫のポイント

 コンビニや家にある身近な食材で十分対応できます。ゆで卵、飲むヨーグルト、果物などをこまめに食べるだけでも、エネルギー切れを防げます。勉強も部活も全力で取り組むには、エネルギー切れにしない食べ方が大切です。
 テスト勉強前には頭が働く食べ物を、長時間の部活ではこまめな補食を。毎日の食べ方を少し工夫するだけで、集中力も回復力もぐっと変わってきます。今日から、おにぎり1個や果物1つなど、できることから始めてみましょう。小さな工夫の積み重ねが、勉強にもテニスにも大きな成果をもたらしてくれます。

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