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プレー&コラム
2018.04.30

試合前に緊張はした方がいいし、味方にもつけられる。緊張との上手な付き合い方

ソフトテニスに効くメンタルトレーニング講座Vol.46  講師◎大儀見浩介

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試合前や試合中の逆境やピンチへの対処法をお届け。逆境やピンチに負けない心は自分でつくることができます。あなたの心を強くするのは、あなた自身です。

緊張しすぎたらリラックス

 今回も、みなさんの質問をもとに『逆境やピンチに負けない心をつくる』方法を考えていきます。

Q 試合前、どうしても緊張してしまいます。どうすればいいですか?

 緊張はないよりあった方がいいです。人はほど良い緊張があってはじめて、ゾーンやフローの状態をつくることができます。試合の前は、緊張を味方にしましょう。

 緊張しすぎてしまうという人は、リラックスでしたね。筋弛緩法、深呼吸など、自分に合ったリラックス方法を試してみてください。

筋弛緩法…わざと筋肉に緊張状態をつくって、力をスーッと抜くリラックス法。「右手に力を入れ、鼻からゆっくり息を吸って止める→口からスーッと吐くと同時に力を抜く」を2回。左手、両肩、両足も行う。立った状態でも、座った状態でもOK。寝てやるとさらにリラックス。試合の15~30分前に行う。

深呼吸…ポイントはまず息を吐き出すこと。口から細く長く。いきなり吸うと過呼吸になってしまうこともあるので注意。ルーティンの動きに組み込んでもいい。

緊張で口から心臓が→ネガティブ情報集めすぎ!

 朝まで平気だったのに、コートに立った瞬間、緊張で口から心臓が飛び出しそうという人もいると思います。そうなってしまうのは、「相手が強そう」「また負けるかも」と、視覚や思考で緊張する材料を集め過ぎているからなのです。

 キョロキョロしない、余計なものを見ない、聞かない、思い出さない。今やるべきこと、今できることは何かを考え、自分の呼吸に集中する。見すぎないように、事前に見る物(ガット、ネット、部の旗etc.)を決めておくといいでしょう。

 おそらく質問者の方は、練習ではあまり緊張しないタイプなのではないですか。なぜ練習は平気かというと、練習では緊張しすぎてしまう情報を集めていないからです。

 試合中も、結果・評価・比較を考えず、自分の実力発揮を考えればいいでしょう。いつもの力を出して、相手よりも力があれば勝つ、相手より力が劣っていたら負ける。シンプルに、試合で実力が発揮できるように準備をして、頑張るのがいいですね。また、普段の練習から試合をイメージして、できるだけ大舞台でプレーしているイメージを作りましょう。


著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。