154㌢という小柄な身体で力強いボールを打ち込む。いや、コーナーに突き刺さるような正確なボールを素早いタイミングで打ち込んだ。
「ストロークの精度が上がってきて、少し自信があったので、どれぐらいできるのかと思っての出場でした」と佐藤。自信を深めたボールを思いきり打ち込めるようになったのだろう。
普段からシングルスに特化した練習はしていないが、シングルスが好きで、大学生や一般の大会の動画を見て、自分がこれだと思ったことを取り入れてきた。
「パワーはないので、前後を使ったり、器用なプレーが必要だと感じてきました」
準決勝に進出して、対戦するのは須磨学園高の中谷ももこ。ラリーで競る場面も多かったが、ショートボールを使われて、そこで崩れたのが敗因だった。
「最後は同じ高校生に負けたので、悔しい部分です」
自分の努力と発想で、国内の3位まで浮上した。この成功体験は選手としてさらに大きくしてくれそうだ。ハイジャパで再戦はできるのだろうか。
チームは高校選抜を優勝して、さらに期待が高まる
文◎福田達 写真◎上野弘明