TOPICS
全日本/総合
2025.12.13

【STリーグ】男子はNTT西日本が唯一全勝守る。女子もナガセケンコーが全勝で最終日へ

第3回STリーグ◎12月12~14日/栃木県宇都宮市・日環アリーナ栃木

関連キーワード:
勢いを増している矢野颯人(NTT西日本)

 国内のトップチームが激突する3日間の総当たり戦「第3回STリーグ」は、今年、愛知県豊田市から舞台を移し、栃木県宇都宮市の日環アリーナで開催された。例年通り、男子は8チームが参加し、女子は前回4位のSHIROYAMA HOTEL Kagoshimaが廃部になったため、7チームで争われた。

 男子は、村上雄人新監督が采配するNTT西日本が1試合も落とすことなく勝ち進んだ。シングルスは上松俊貴、本倉健太郎、広岡宙の3人が担い、ダブルスは矢野颯人/内田理久が2度参戦した以外は、すべて異なるペアリングで挑み、それでもなお強かった。

 NTT西日本は、明日、STリーグ3連覇、日本リーグ時代を含めて29回目15連覇を目指して突き進む。

 一方、NTT西日本の独走に待ったをかけるのは、日本が誇るレジェンド船水颯人が加わったヨネックスだ。初戦の福井県庁戦で、高月拓磨主将と組んだ船水は、品川貴紀/早川和宏にファイナルゲームで敗れる悪い出だしだったが、その後は、体育館特有のカットサービス等へのしっかり対応を行い、立て直せたという。

 ヨネックスは第4戦で東邦ガスに敗れはしたが、3日目、2連勝すれば初優勝のチャンスは残る。激突するのは、太平洋工業、そして王者・NTT西日本だ。船水は「自分がどう起用されるかはわからない。でも、勝ちを求められているはずなので、自分の役割をしっかり果たしたい」と、力強く語った。

 なお、このヨネックスを②―1で下した東邦ガスも4勝1敗でヨネックスと並ぶ。こちらは、第3戦でNTT西日本に敗れており、自力優勝は難しいが、NTT西日本の上松俊貴をファイナルゲームに追い詰めたシングルス大友駿の充実ぶりが光り、前回6位からのジャンプアップが期待できそうだ。

ダブルス、シングルスどちらも出場した船水颯人(ヨネックス)

勝負強さを持つ大友駿(東邦ガス)

 女子は、ナガセケンコーが第5戦で激戦のすえ、アドマテックスを下し、唯一全勝を守って2連覇に近づいた。

 アドマテックスとは3試合すべてがファイナルゲームにもつれる逆転勝ちだった。上野小町/久保晴華は庄司琴里/原千晴にG2-3から、浪岡菜々美は那須暁帆にG1-3から、箱崎愁里/木原恵菜は浅見今日子/坂本茉梨乃にG0-2から巻き返しに成功している。

 悔しい負けを喫したアドマテックスの加藤丈博監督は、「逆マッチされてもナガセさんはプレーが丁寧でうまかった」と敗因を語り、「明日は、自力優勝はできないけれど、可能性はゼロではないのでしっかり勝ち抜きたい」と意欲を見せた。

 また、前回2位のワタキューセイモアもナガセケンコーを追う。2日目の第1試合でダンロップに1-②で敗れたが、2日目の2試合目、東芝姫路をストレートで下し、優勝争いに残った。明日、アドマテックス、ナガセケンコーに連勝すれば、5年ぶりの優勝が手に入る。

 ワタキューセイモアの百町善明監督は、「うちは若い選手が安定しておらず、ダンロップ戦は負けました。でも、明日よいほうに傾くかもしれないので、楽しみにしてるんですよ」と、ほんのりとわくわくした表情を浮かべていた。

アドマテックス戦、G1-3から逆転勝ちした浪岡菜々美(ナガセケンコー)

アドマテックス戦の3番で出場した箱崎愁里(ナガセケンコー)

安定感を見せた福田麗優/宮前希帆(ワタキューセイモア)

アドマテックスのルーキーペア庄司琴里/原千晴は大きな戦力に

■男子中間結果
5勝:NTT西日本
4勝1敗:ヨネックス・東邦ガス
3勝2敗: ワタキューセイモア
2勝3敗:福井県庁・アキム
5敗:東京ガス・太平洋工業

■女子中間結果
4勝:ナガセケンコー
3勝1敗:ワタキューセイモア
3勝2敗:ヨネックス
2勝2敗:アドマテックス
2勝3敗:ダンロップ
1勝3敗: アキム
4敗:東芝姫路

 

取材・文◎鈴木快美 写真◎井出秀人