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プレー&コラム
2017.11.20

自分でやる力を育てるには、言われる前に自分でやる、良いものをもっと良く!

ソフトテニスに効くメンタルトレーニング講座Vol.38  講師◎大儀見浩介

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ソフトテニスも勉強も、先生や親に言われたから何となくやってるだけ。周りの反応が気になって自分の意見が言えない。そんな毎日じゃつまらないですよね。自分で決めて自分でやる人になる方法を教えます!

消極的=言われたことをやるいい子

Q.消極性を改善するにはどうしたらいい?

まず、自分で質問を考えて、ハガキに書いて送ってくるというのは、とても素晴らしいことです。質問者の方は十分に積極的だと私は思いますよ。

その上で、消極的、受け身になってしまうという人のほとんどは、言われたことをしっかりやるいい子なのです。ただし、言われたことをやるだけで自分から何かをすることはない。それではもったいないですよね。ロボットになっちゃダメなんです。

受け身ということは、受け止める力は強いわけですから、メンタルが弱いわけじゃない。受け入れて、そこで自分なりの解釈をしましょう。「なるほどな、じゃあ次はこういう風にやっていこう」と、自分なりの仮説やイメージ、プランを持つことが大事になってきます。

練習の時も課題を立てて改善する努力を

主体性を身につけるために、できることを考えてみましょう。

■主体性を身につける
・日常生活からも言われる前に自分でやる
・良いものをさらに良くする、ステキなことをもっとステキにする
・できることはもっと良くしていく

例えば、掃除でも、汚いものをキレイにするだけではなく、キレイにしたものをもっとキレイにする努力をします。受け身の子はマイナスに行ったものをゼロに戻す力はありますが、汚れすぎていたり、キレイなものにさらに磨くとなると、途端にどうすればいいか分からなくなってしまいます。普段から、言われたことだけをやるだけで、自分で考えていないからです。

これは目標設定につながってきますが、「こういう風に整理をして、こういう風にキレイにしていけば」というように手順を立てて、繰り返していきましょう。シンプルに、良い物はより良く、練習の時も課題を立てて改善する努力を続けたら、自然と主体性は身についてきます。言われたことをより良くやろうとすることで、自主性は育っていくのです。

 

著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。