TOPICS
大会
2018.06.10

【インハイ予選決勝リポート】文大杉並が8連覇、33回目の出場。最大の目標へ着々と

【インハイ予選速報2018】東京/6月10日 府中の森公園テニスコート

関連キーワード:
雨が降り続く生憎の天候も、団体決勝を快勝して、まずは出場権を手にした文大杉並

前衛の西東がケガからの復活

◎決勝(女子団体)

文大杉並②ー0国本学園

東京都インターハイ予選(団体)は、6月10日(日)に府中の森公園テニスコートで行われ、女子は文大杉並が決勝で国本学園を破り、優勝。8年連続33回目のインターハイ出場を決めた。

インターハイ3連覇をねらう文大杉並だが、5月の関東大会団体予選では、武蔵野大千代田(千代田女学園から校名変更)に敗れ、準優勝。インハイ予選の個人戦でも、2ペアが4強入りしたものの、武蔵野大千代田が残る4強の2枠に食い込み、今年は例年以上に厳しい戦いを強いられるのではないかという見方もあった。

しかし、終わってみれば、文大杉並らしい攻撃的なテニスで、他チームを圧倒。1試合も落とすことなく、パーフェクトな勝ち上がりを見せた。

鍵となったのは、野口英一監督が「前衛のエース格」と認める西東彩菜のケガからの復活だ。西東は関東大会団体予選の決勝で右足甲を骨折。「ケガをした本人だけでなく、ペアの組み合わせが変わることで、チームとしてなかなか思うような練習ができていなかった」と、ここまでの苦しいチーム状況を野口監督は振り返ったが、その西東がギリギリでインハイ予選の団体戦には間に合った。

準決勝では、白﨑ひかる/小林愛美、小松﨑茉代/原島百合香で清瀬に快勝すると、決勝では、個人戦でインハイ出場を逃していた鈴木理奈と西東の2年生ペアが1番を担い、同時進行で行われた2番の小松﨑/原島に続いて勝利を挙げ、インハイ行きを決めた。

「西東はまだ8割の回復ですが、なんとか間に合って、チーム全体が安心してプレーできた。雨の中でも、後衛は打つべきところはしっかり打てたし、前衛も積極的に仕掛けられた」と、いずれのペアも文大杉並らしい強さを見せ、野口監督も納得の表情だった。

春の選抜はまさかの2回戦敗退に終わったが、夏の強さこそ文大杉並の真骨頂だ。勝利へのピースがそろい、インターハイに向けて攻撃的なテニスに磨きをかける。

一方、8年ぶりのインターハイ出場を目指した国本学園は、攻撃力を誇る文大杉並に対し、ダブル後衛で対抗したが、及ばず。それでも、武蔵野大千代田との準決勝で3番勝負の末に競り勝った試合は、今大会のハイライトの一つだった。

◎上位成績(女子団体)

①文大杉並

②国本学園

③武蔵野大千代田

③清瀬

★この試合は、『ソフトテニス・マガジン8月号』でも掲載されます(2018年6月27日発売)

 

経験は豊富な文大杉並

準優勝の国本学園

3位の武蔵野大千代田

3位の清瀬

取材・文◎田辺由紀子 写真◎井出秀人