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2017.03.16

常に新しいことにチャレンジしたい。船水颯人新シーズンのテーマは「スピード」

【WEB連載】船水颯人『JKTへの道』#09 2017年シーズン

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3月のアジアカップひろしまから、船水颯人の2017年シーズンが始まった。今年度は4大国際大会が行われないこともあり、2018年のアジア競技大会を視野に、試行錯誤のシーズンにしたいという。「型にハマらないテニス」「常に新しい挑戦」を目指す颯人の、新シーズンのテーマは?

ソフトテニスマガジン・ポータルでは、船水颯人の2018年ジャカルタ(JKT)アジア競技大会に向けた取り組みをインタビュー連載で追っていく。船水颯人『JKTへの道』第9回は、2017年シーズンに向けての話。

船水颯人/ふねみず・はやと 1997年1月24日生まれ、20歳。青森県出身。身長170㎝、右利き、後衛。黒石烏城クラブ(小1)→黒石中→東北高→早稲田大3年(4月~)

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2017年シーズンのターゲットと語る全日本シングルス。2015年度は優勝、2016年度は3位(写真左、同3位の船水雄太、2位の長江光一、優勝の増田健人)

パワーは付いてきた、それに見合ったスピードを

――2017年シーズンがスタートしました。昨年末には「シングルスに力を入れたい」と話していました。個人として見据えている目標から教えてください。

照準は全日本シングルス(5月13、14日)。まず、そこで勝ちたい。シングルスに関しては、僕の中では優勝した一昨年(2015年)が最も良かったんです。昨年はプレースタイルを変えて臨んだので、今年も何か新しいことにチャレンジしたいと思っています。

――新しいこととは?

今年は国際大会がないですし、来年(2018年アジア競技大会)のハードコートに向けて、試行錯誤のシーズンにしたいと思っています。

――今年、意識して取り組もうと思っていることはありますか。

スピードアップです。パワーは付いてきたので、それに見合ったスピードも付けたいので。そうすると、レベルも一段階、上がると思います。

――スピードを上げるために、どのようなトレーニングをしていく予定ですか。

具体的には決めていないのですが、まずは足腰の強化から。

――スピードアップすることで、プレーにどのような好影響が出てくると思いますか。

ボールに追いつく速度が上がれば、それだけ打ち返す回数が増えてきます。シングルスで、より生きてくると思います。ただ、僕が速く拾って、打ち返せば、それだけ相手のリターンも速くなる。自ら試合のテンポをアップさせることになるので、そこは使いどころを考えないといけません。緩急が必要です。

自分で考えて挑戦すれば、失敗しても納得できる

――昨年はパワーアップに力を注いだと話していました。その効果をコートで実感していますか。

筋力アップしてからは、少ない力でボールを飛ばせるようになっています。そこは実感しているところですね。実際にスピードガンで測ったわけではないですけど(笑)。

ソフトテニスはボールも柔らかく、ラケットも軽いので、確かに力は伝わりにくいかもしれない。日本ではパワーの必要性に懐疑的な意見もありますが、海外の選手を見ていると、カラダつきが日本人選手とは違います。違うアプローチで海外選手に挑むのもいいですが、僕は同じ土俵で戦ってみたい。だから、パワーアップに力を入れました。そのためにプレースタイルも変えているところです。

――まずは同じ土俵に上がってみると?

まだ若いので(笑)、いろいろなことに挑戦してみたい。自分で考えてチャレンジすれば、たとえ失敗しても、納得できます。人からの押しつけだと、結果が出なければ、人のせいにしてしまいますから。

常に新しいことにチャレンジすることで、自分自身も成長できると思っています。このスタンスは変わりません。常々言っていますが、型にハマったテニスはしたくない。新しいスタイルをつくっていきたいですね。

――前回の連載で話した「フリーグリップ」も新しいチャレンジでした。高校時代からこのマインドは変わっていませんね。

高校時代、中津川(澄男)先生に「勝ちたい気持ちを捨てろ」と言われ、結果を過剰に意識しなくなってからでしょうね。だから、いろいろ挑戦できているんだと思います。

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2017年シーズンのスタートを告げるアジアカップひろしまで3位

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次回は3月23日(木)に公開予定です。

取材・構成◎杉園昌之 インタビュー写真◎阿部卓功 プレー写真◎江見洋子

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