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プレー&コラム
2017.10.03

不安、恐れ、悔しさなど、湧き上がってくるマイナス感情との付き合い方

ソフトテニスに効くメンタルトレーニング講座Vol.33  講師◎大儀見浩介

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ボロ負けして悔しい、ケンカして泣いた。部活をやっているとつらいことがたくさんある。不安や恐れなど、湧き上がってくるマイナスの感情とどう付き合うべきか。

現実をまず受け止める→いまできることをする

連載29回で、イライラは、いま現在の状況が自分の想像通りになっていないときに起こる、つまりイメージと現実のギャップが原因だとお伝えしました。今回は、皆さんの質問に答えながら、不安や落ち込みなどマイナスの感情をコントロールする方法を考えていきます。

Q.試合で相手との差が広がってきたとき「悔しい」気持ちがすごい。どうしたらいい?

大差で負けているという現状を受け入れられず、悔しさがこみあげてくる――。こういう場合は、心理的柔軟性が大切です。心理的柔軟性とは『今どういう状況なのかを分析し→それを寛容に認め→今できることをする』でしたね。

まず大きく構えて、自分が負けていることを認めてしまいましょう! その上でどんなに点差が開こうが、ボコボコにやられようが、今の試合は、現状で、できることだけをやればいいんです。当然、悔しさはありますが、そのエネルギーを練習に向けるようにします。「よし、次こそ勝つためにこういう練習をしよう!」というように。

悔しさは内発的なやる気が高まっている証拠です。内発的なやる気は、トップアスリートや試合で勝つ人が必ず持っているもの。ですから、あなたはこれからもっとうまくなるでしょう。試合終了の瞬間から、次の試合が始まっています。

Q.負けそうになると涙が出てしまう。

まだ負けていないのに、頭の中にうまくいかないイメージがいっぱいになって、涙がこぼれてしまう。質問者の方は、きっとイメージする力が強いのでしょうね。それは、決して悪いことではありません。プラスのイメージをつくり出す力も、きっと強いはずです。

 

著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。

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