船水颯人がカラダを鍛える理由「国際大会で結果を残している韓国と同じ土俵で戦うため」
【WEB連載】船水颯人『JKTへの道』#31 ウエイトトレーニング
前回、高校時代に世界ナンバーワン後衛のキム・ドンフンと対戦し、自分と身長が変わらないことに驚いたという船水颯人。ドンフンとの差は「体つき」にあると考え、大学入学後はウエイトトレーニングに力を入れ始める。
ソフトテニスマガジン・ポータルでは、船水颯人の2018年ジャカルタ(JKT・ソフトテニス競技はパレンバンで開催)アジア競技大会に向けた取り組みをインタビュー連載で追っていく。船水颯人『JKTへの道』第31回はウエイトトレーニングに取り組む理由について。
船水颯人/ふねみず・はやと 1997年1月24日生まれ、20歳。青森県出身。身長170㎝、右利き、後衛。黒石烏城クラブ(小1)→黒石中→東北高→早稲田大3年
強い選手たちから盗めるものは盗む
――今回はウエイトトレーニングの話を聞きたいと思います。大学に入ってから力を入れていると聞きました。何かきっかけはあったのですか?
世界の一線で活躍しているキム・ドンフン(韓国)は、僕と同じくらいの背丈です。それでも、あれだけ強いんです。「僕と何が違うのか」と考えたとき、まずカラダの大きさが違いました。最初、キム・ドンフンの体つきを見たとき、同じ競技の選手とは思えないほどの衝撃を受けました。当然、それはコートの上でも、パワーの差となります。
聞いた話ですが、韓国のソフトテニス界はウエイトトレーニングを主として取り組んでいるそうです。もちろん、技術練習は必要不可欠で多くの時間を取らないといけないと思いますが、時期を考えてトレーニングにも多くの時間を取らないといけないという考えを持つようになりました。
――技術偏重の練習に疑問を感じていると。
僕は韓国側の土俵に立って、スタートしたい。発想は単純です。いま国際大会で結果を残しているのは韓国なので。強い選手たちから盗めるものは盗む、これは当然のことだと思います。新たなチャレンジをすることにより、また新しい世界が見えるかもしれない。
彼らはプロのアスリートとして、本格的にカラダを鍛えています。韓国は最大のライバルですが、僕は取り入れられるものは取り入れていきたいんです。
――船水選手の体つきは変わってきましたよね。
高校時代に比べると、大きく変わりました。昔は本当に細かったので。年に1度、筋肉量を測るのですが、着実に増えていますね。今年、ケガをした足は少し細くなりましたが、徐々に戻りつつあります。フィジカルは強くなっていると実感していますが、まだまだトレーニングを積み重ねていく必要がありますね。
試合前は体重を1、2キロ落とす
――ウエイトトレーニングは誰から指導を受けているのですか?
日本代表チームの田中(京介)トレーナーやU-20男子トレーナーの兼平智孝さんにアドバイスをいただいています。高校時代に比べると、体重は増えていますが、体脂肪は増えていません。ただ、最近は体重も66、67キロくらいに保っています。
――体重は増えすぎないように気を付けているのですか?
そうですね。自宅では毎日、体重計に乗ります。試合の1か月前になると、食事にも気を配ります。僕の場合、普段より1、2キロ落とすのが、(競技をする上での)ベスト体重なので。急激な減量はコンディションを崩してしまうので注意してます。
――食事管理、体調管理は徹底していますね。
アスリートとして、自分のカラダに目を向けるのは当たり前のこと。ほかの選手と同じようにコートで練習をこなし、一緒に帰宅すれば、強くなれないと思っています。少しでもプラスアルファがほしいんです。
早稲田大には技術が高く、身体能力の高い選手がそろっていますからね。少しのサボりで大きな差がひらく。妥協はしたくないですね。すべてが結果につながるとは限らないですが、いろいろなことにチャレンジすることに大きな意味があると思っています。
――ストレスは溜まりませんか?
息抜きはしていますよ(笑)。それも大事です。
※次回は11月初旬に公開予定
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