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プレー&コラム
2019.05.01

【瞬発力がない人のための前衛戦略】ストレートポーチは落とすべきか、引っ張るべきか

ソフテニ姉さんに聞く! ソフトテニスお悩みアップデート③

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ソフテニ姉さん()への質問を募集しています! こちらのフォームから(年齢or学年、ペンネームを書いてください)。中高の部活生はもちろん、大人のプレーヤー、先生からの質問もOKです。

25歳男性前衛です。

 

中学からソフトテニスを始め、現在もクラブチームにてソフトテニスをしており、地元の中学生にボランティアで指導しております。

 

姉さんに質問です。

 

ストレート展開時にストレートポーチへ出る際、『落としに行くか、引っ張るか』判断すると思いますが、それは相手後衛の打つ位置によって判断されていますか?

それとも初めから落とす、引っ張ると決めてからポーチに出ますか?

姉さん流! 前衛戦略!!

ご質問ありがとうございます!

ボランティアで中学生のご指導をされているとのこと、素晴らしいです。ご指導される皆さんのお力で競技が繁栄を遂げていると強く思います。この場を借りてまずは感謝を。ありがとうございます。

ストレート展開のボレー、難しいですし、私も勇気が必要なプレーだと感じます。早速考えていきましょう

今回のポイント
・中学生はしっかりポジションを取ること
・相手の癖を見抜けるとポーチに出やすい
・流れで判断7割、決め取り3割

まずは正しいポジションを取る

さて、ご質問にあったプレーに関して中学生の場合から考えてみます。
ストレートのポーチボレーは、正クロスのポーチボレーよりも難易度が上がります。特に中学生からソフトテニスを始めた子にとって、応用編のプレーになると思います。なぜなら、ストレート展開の正しいポジションに入ること自体が、勇気がいるプレーだからです。

【図】ストレート展開の間違ったポジション

 

上の図のように、中学生の場合はセンターラインを越えられず外側に入ってしまう場合が多いです。クロスに抜かれるのが怖いんですね。でもこれだと、ストレート展開のポーチはなかなか届きません。ですので、まずセンターラインより中でポジションを取ることが大切。

正しいポジションに入ると、ストレートのポーチに出なくても相手後衛へプレッシャーをかけられるので、ミスを誘うこともできます。大切なのは、クロスに引っ張ってきた時にしっかりおさえること、です。

【図】クロスをおさえる

これが基本になると思います。この形がしっかりとできているレベルの子であれば、ストレートのポーチにチャレンジしてみると良いと思います。中学生の場合は、ネット近くに落とすと、かなりの確率で決まるでしょう。

相手をよく観察する

さて次は、質問者さん自身がプレーされる場合のお話。

ストレート展開は、クロス展開に比べて比較的早めにコースを変えてくることが多いように思います。ですので、ラリーがストレートで数回続いたあとにポーチに出ると、相手後衛が「コースを変えたい」タイミングと被って、抜かれる、または、ロビングでかわされるということが起きます。

それを避けるために、ストレート展開のポーチは早めに仕掛けることが大事。そのため、試合の中で相手の特徴をよく観察しなければなりません。

・引っ張るのが好きなタイプか?
・流すのが好きなタイプか?
・打つ時の足のスタンスは?
・オープンかクローズか?
・ストレートが好きか?

などなど。

これら相手の特徴を見抜き、プレーに活かしていきます。

流れの中でのポーチと『決め取り』の両方を使う

そして、引っ張るか落とすかをいつ判断する? というご質問ですが、私は相手のいるポジションで変えること7割、『決め取り』で始めから落とす場所を決めているパターン3割という感じでした。

『決め取り』の例としては、ストレート展開になった1本目をポーチに出るとあらかじめ味方後衛と作戦を立てているパターン。自分がレシーブを返して、ストレートにそのままポーチに出て落としていました。

【図】ストレート『決め取り』例

能力の高い前衛はいつでもポーチに行けると思いますが、私は瞬発力もなかったので、まずはポジションを取って相手を分析しながら「重要なカウントで行く」というスタイルを目指していました。

ぜひご自身の得意なプレーを増やして、さらに勇気あるプレーヤー、前衛になってくださいね(^^)

応援しています!!!

文◎ソフテニ姉さん(本山友理)

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本山友理
長崎県生まれ。身長170cm、右利き、前衛。精道中→中村学園女子高→法政大。中学からソフトテニスを始め、高2時にインターハイ個人出場&選抜8強、高3時にインターハイ個人出場&団体8強。大学在学中からモデルとしてキャリアをスタートし、現在はパラスポーツを盛り上げる活動をしている。

 

 

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