TOPICS
大会
2022.03.30

【高校選抜2022・最終日】悔しさを晴らし、日本一に導く三番勝負3連勝! 及川咲空/村上茉悠(東北)「しっかり勝つことができてうれしい」

第47回全日本高校選抜大会◎3/28-30 愛知県名古屋市・日本ガイシスポーツプラザ

関連キーワード:
最終日は三番勝負3連勝だった及川(左)/村上。1年前の悔しさを晴らして日本一の笑顔!(※撮影時のみマスクを外しています)

 春の高校日本一の座を争う第47回全日本高校選抜大会。愛知県名古屋市の日本ガイシスポーツプラザで繰り広げられてきた熱戦は3月30日に最終日を迎え、女子は東北(宮城)が昨年に続く2連覇を達成し、2年連続2回目の優勝を果たした。

常に追う展開を制して勝利

 東北と和歌山信愛(和歌山)が激突した春の日本一を懸けた戦いは、三番勝負にもつれ込んだ。和歌山信愛の小林望愛/福嶋愛里紗と相対したのは、及川咲空/村上茉悠。どちらも昨年の初優勝メンバーだが、1年前は悔しい思いをしていた。

 及川は3試合に出場したものの、勝ったのは初戦の2回戦だけで、1勝2敗の不本意な結果に。村上はメンバー8人中唯一、出場機会がなかった。2人は2冠を達成したインターハイ団体戦でも登録メンバーとなり、初戦の2回戦でペアを組んで出場したが敗戦。及川はそれが唯一の出場機会で、優勝しても「もう1回チャンスがあったら出たかった」と悔し涙を流していた。

 常に追う展開を強いられた三番勝負。G2-3で第6Gを迎えたが、粘ってファイナルにつなげた。ここでも6-1のマッチを握ってから6-4まで迫られたものの、最後は振りきって勝利。その瞬間、2人が喜びを爆発させるのではなく、その場にしゃがみ込む様子からは、感じていた重圧と、解放された安堵感が伝わってきた。

 この日の3試合すべてが三番勝負で、極限の緊張感の中で3連勝してつかんだ日本一。少し時間がたち、喜びをかみ締める2人に話を聞いた。

「勝てなかったらどうしようと思って、怖かった」(及川)

――今日は準々決勝と準決勝も三番勝負に勝利しました。

及川 負けを考えず、目の前のプレーに集中しました。満足のいくプレーはできませんでしたが、勝ちきれたのはよかったです。

――村上さんは特にスマッシュを練習したそうですね。それで多くのポイントを奪っていました。

村上 たくさん練習しました。少しでも試合で生かすことができたのかなと思います。

――それぞれ去年の選抜では悔しい思いをしました。今年に懸ける思いは強かったのではないですか?

及川 はい。でも去年の選抜とインターハイのこともあったので、勝てなかったらどうしようと思って、怖かったです。

村上 でも、あまり緊張はしなかったです。自分が初めてチームの中で、こうやって勝たなければいけないという立場を任せられて、いい経験になりました。

――及川さんはキャプテンを務めています。村上さんから見て、どこか変わりましたか?

村上 あまり変わりません。でも、キャプテンになったからかどうかはわ分からないけど、ビビらなくなったよね?

及川 …去年よりは!(笑)

――G2-3で王手をかけられた第6G、最初のポイントを及川さんのミスで取られましたが、その後は村上さんのボレーなどで逆転してファイナルに持ち込みました。

及川 自分のミスから始まってしまって、焦りました。でも、ここでビビったら同じことの繰り返しだと思って、まずラケットを振って、とにかく我慢して、ファイナルにつなげることができました。

村上 疲れてくると、どうしても手だけで取りに行ってしまい、足が動かずにミスになってしまいます。一歩踏ん張ってプレーするように頑張りました。

――三番勝負に3連勝して、2連覇を達成しました。おめでとうございます!

及川 勝たなければいけないというプレッシャーがあったのですが、最後はしっかり勝つことができてうれしいです!

村上 去年はベンチで見ていたのですが、実際にコートに出ると、(3試合に出場した)インターハイとは違う緊張感がありました。すごく楽しかったです!

三番勝負の重圧の中で力強いストロークを見せた及川

自身初の選抜でのプレーで躍動感あふれる動きを見せた村上

試合終了直後、涙ぐむ2人

優勝旗は2年続けて杜の都に

控え部員も一緒に記念撮影

取材・文◎石倉利英 写真◎川口洋邦、石倉利英

注目の記事

まだデータがありません。

映画『案山子とラケット ~亜季と珠子の夏休み~』
ベースボール・マガジン社
ベースボール・マガジン社
ソフトテニス・マガジンお詫びと訂正