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2023.06.18

【ハイジャパ・ダブルス】男子・白井大希/草地凌冴(鹿児島商業)、女子・片山麻衣/近藤明日咲(尽誠学園)がチャンピオンに!

第52回ゴーセン杯争奪ハイスクールジャパンカップ2023◎6月15~18日/北海道苫小牧市緑ヶ丘公園庭球場

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優勝した鹿児島商業の白井/草地はダブルフォワードとしてネットプレーの精度も高く、練習を積み重ねていることがうかがえた

 ハイスクールジャパンカップ最終日。強い海風が吹く中、ダブルスのトーナメントが行われた。女子は前日のリーグ戦で注目ペアが姿を消すなど波乱の展開となった。一方、男子はトーナメントに入り、序盤に実力ペアが敗れる下剋上の様相を呈した。男女とも誰にでもチャンスのある、熾烈な戦いとなった。

 男子準決勝は、ダブルフォワードの白井/草地が和歌山北の後藤優斗/中垣敬斗をG④―2、そして昨年のインハイ個人準優勝の浅見竣一朗/初鹿暁斗(東北)が東脩蔵/及川莉央(一関学院)をファイナル⑦―5で破って決勝進出を決めた。

 決勝は、白井/草地が1ゲームのサービスゲームからダブルフォワードで、ボレー、スマッシュを決め、④―0。3ゲーム目はデュースの末、ダブルフォワードのミスを誘った浅見/初鹿が1ゲームを奪ったものの、白井/草地は第4、第5ゲームもコート中間でのネットプレーでポイントを重ね、G④―1で勝負を決めた。

 今秋の地元・鹿児島国体に向けた強化のため、県外の一般選手などとも試合をする機会が増え、「いろいろな方のおかげで」(草地)ダブルフォワードの精度も上がったという。一方で、昨年、2年生ペアながらインハイ個人決勝進出を果たしている浅見/初鹿は「決勝はもっとゲームの入りを厳しくしていかなくてはいけなかった」(浅見)と振り返った。
 インハイまで約1カ月、悔しさを残したペアも多く、巻き返しを誓った大会となった。

ライバルペアが姿を消していく中、浅見(写真)/初鹿は苦しい試合でも負けない強さを見せ、貫禄のある戦いぶりだった

実績豊富な浅見/初鹿(写真)。常に実力を発揮してきた

無限の可能性を秘める片山/近藤

 女子の準決勝では、富永珠羽/小薮心愛(昇陽)が坂本朱羽/向山せら(東北)とのファイナル⑨―7の大接戦を制し、片山麻衣/近藤明日咲(尽誠学園)はダブル後衛の泉屋初希/千葉翠(文大杉並)をG④―0で倒し、決勝へ。

 リードを奪われるなど苦しかった8強・4強決めを勝ち抜き、加速した片山/近藤。決勝は第1ゲームから⑩―8などゲームの中での競り合いが続いた。ただ、片山が相手のウィークポイントを突いた配球で崩し、近藤がすかさず叩き、テンポよく攻撃を仕掛け続け、結局、富永/小薮に1ゲームも与えずに勝利をつかんだ。

 片山/近藤はペアを組んで4カ月だが、「互いにやりたいことができる」(近藤)という相性の良さを見せた。今大会もトーナメント戦う中で、一戦一戦をふたりで乗り越え、互いの持ち味を生かしたコンビネーションに磨きをかけた。片山/近藤はまだまだ無限の可能性を秘め、今大会の経験をアドバンテージに、夏のインハイへ乗り込んでいく。

片山はテンポよく、狭いコースへも難なく打っていくストローク力の高さを見せた

思い切りのよく、勝負強さを見せた近藤。ポイント力も高い

準々決勝、準決勝をファイナル勝ちした富永/小薮。粘り強く戦い抜いて決勝進出を果たした

 

取材・文◎八木陽子 写真◎井出秀人