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2025.02.02

【全日本インドア】男子は内本/内田(NTT西日本)が初優勝! 女子は天間/宮前(東北高/ワタキューセイモア)が初出場初V

第70回全日本インドア選手権大会◎2月2日/Asueアリーナ大阪(大阪市中央体育館)

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勝負強さが際立つ内本/内田

 第70回 全日本インドア選手権大会が2月2日、Asueアリーナ大阪で行われた。実業団、大学生、高校生のトップ選手男女それぞれ12ペアが出場し、3ペアによる7ゲームマッチの予選リーグ(男女各4ブロック)を経て、各ブロック1位が9ゲームマッチによる決勝トーナメントへと進んだ。

 男子は、内本隆文/内田理久(NTT西日本)、片岡暁紀/黒坂卓矢(日本体育大)、広岡宙/長江光一(NTT西日本)、川崎康平/上松俊貴(都城商業高/NTT西日本)がいずれも予選リーグ2連勝で1位突破。決勝は、それぞれ準決勝で片岡/黒坂、川崎/上松を下した内本/内田と広岡/長江の同士討ち決戦となった。

 2週間前の東京インドア決勝でも対戦し、ファイナルの大熱戦を演じていた両ペア。この日も互いに譲らず、内本/内田が先に主導権を握ると、広岡/長江も2ゲームビハインドの第3ゲームから3ゲーム連取で一気に流れを引き寄せた。しかし、その後も手に汗握る攻防が続き、勝負はまたしてもファイナルへ。先にマッチポイントを握ったのは広岡/長江だったが、驚異の粘りで追いついた内本/内田が最後は相手のミスを誘って勝ちきり、初優勝を飾った。

 内本は「全日本インドアは決勝で2回負けているので、やっと優勝できました。タイトルを取れたことは嬉しいですけど、満足しているわけではないというか、今日出た課題を克服してもっとレベルアップしていきたいです」とさらなる高みを見据えた。内田は「予選リーグの途中から先行される形が多く、苦しい試合が続きましたが、今までやってきたことを試合で出そうという気持ちはずっと変わりませんでした。『負けたらどうしよう』みたいにネガティブに考えなかったのがよかったです」と、清々しい表情で勝因を分析した。

勢いが止まらない天間/宮前(東北高/ワタキューセイモア)

 女子は、天間麗奈/宮前希帆(東北高/ワタキューセイモア)、塚本七海/前川愛生(広島翔洋高)、前回覇者の前田梨緒/中谷さくら(明治大)、高橋乃綾/岩倉彩佳(どんぐり北広島)が決勝トーナメントに進出。3人が高校生、2人が大学生、3ペアが10代という、ここ1、2年の女子ソフトテニス界を象徴するような顔ぶれとなった。

 決勝は、準決勝で塚本/前川に快勝した昨年の皇后杯覇者・天間/宮前対高橋/岩倉をファイナルの激闘で下した前田/中谷。第4ゲームまではそれぞれのペアが持ち味を出し合い、ほぼ互角の展開だった。むしろ中谷のボレーや2人のカットサービスが冴えた前田/中谷の方が主導権を握っていたかもしれない。しかし、第5ゲームから天間/宮前が徐々にペースをつかむと、一気に3ゲームを奪ってG⑤-2で勝負あり。初出場で初優勝という快挙を遂げた。

 宮前は「東京インドアではどの試合も入りがよくなくて、リードされてから巻き返す展開が多かったので、今日は『最初から攻めたり仕掛けたりしよう』と2人で話していて、そこがうまく行きました」と笑顔を浮かべる。天間も「積極的なプレーができました」とはにかみ、皇后杯に続くビッグタイトル獲得の喜びを静かに噛みしめているようだった。

●RESULTS

男子優勝の内本/内田(NTT西日本)

男子準優勝の広岡/長江(NTT西日本)

女子優勝の天間/宮前(東北高/ワタキューセイモア)

女子準優勝の前田/中谷(明治大)

取材・文◎小野哲史 写真◎毛受亮介