TOPICS
大会
2025.09.19

【アジア選手権】女子ダブルスは前田梨緒/中谷さくらが初優勝! G1-3から4ゲーム連取して逆転V

第9回アジア選手権大会◎9月16~21日/韓国・ムンギョン国際テニスセンター

関連キーワード:
中谷は初代表だったが、個人金メダルを獲得した

 9月16日、韓国のムンギョン・国際テニスセンターにて、第9回アジア選手権が始まった。大会4日目は男女ダブルスが行われて、女子は前田梨緒/中谷さくらが優勝した。

 準決勝に前田/中谷、前川愛生/宮前希帆が進出して、男子同様、日本人決勝の可能性を残したが、前川/宮前はハン・ジョンミ/イム・ジンアに惜敗した。自分たちのミスでスコアを献上する苦しい展開だったが、それを一気に追い上げてファイナルに持ち込んだ。ファイナルは0-6とリードを許してから再び反撃に転じて3-6として、何かが起きる気配も漂ったが、3-⑦で敗退した。

 思いきったストロークで挑んだが、ミスが重なった前川は、「まだまだ大事な場面で、私の持ち味である1本を出しきれなかったのが悔しい点です。でも表彰台に立てて、日本の大将が勝ったので、後悔はありません」と前川。ミスが続いても、他の選手には真似できないような力強いボールを相手が嫌がるベースラインのギリギリのところを狙って打つことは止めなかった。今回は生かせなかったが、今後に生きるはずで、そこは魅力の一つに違いない。

 宮前はこう振り返った。
「昨年よりは自分たちのテニスを突き詰めてきて、攻めるパターンを作れました。2人とも思いきってやろうという気持ちで試合に臨んで、強気で攻められたのは良かった点。後ろを見たら、スタッフやチームメイトなどが全力で応援してくれていて勇気をもらいますし、そこで弱気になることはできなかった」

 前田/中谷は、準決勝、決勝ともに最後までもつれる展開に。決勝戦は前川/宮前が敗れたハン・ジョンミ/イム・ジンアにG1-3とされたが、そこから反撃に転じた。

「1-3で負けているというのはなくて、自分たちのペースでやっていけばいけると感じていて、焦りはなかったです」と前田。

 最近は自分たちのペースさえつかめば二人で一気に得点を積み重ねることが多く、テニスの質が向上した。特に、中谷が幅広く動き、相手を仕留めるパターンも増えてきた。
「初めての国際大会なので、緊張とかはなくて、ワクワクの方が大きかったです。その場を楽しむもうと。序盤にリードされても、ポジティブに戦えましたから」と中谷。

 なんとG1-3から4ゲームを連取して、G⑤―3。初の金メダルを獲得した。若い日本代表女子の国際試合にも動じないこのメンタリティはどこから来るのだろうか。

前田は「自然と涙が出てきました」

優勝、3位と好成績を残した

 

文◎福田達 写真◎菅原淳