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2023.07.28

【インハイ2023】女子個人戦で圧巻の日本一! 前田梨緒/中谷さくら(須磨学園)「常に攻めることができた」

インターハイ2023:女子◎7/27-29 北海道苫小牧市・苫小牧市緑ケ丘公園庭球場

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見事な戦いで頂点に立った前田/中谷。山田あゆみ監督とともに日本一の笑顔!

 2023年の北海道インターハイは7月27日、女子個人戦の2日目が行われた。頂点に立ったのは、前田梨緒/中谷さくら。優勝候補にふさわしい圧巻の強さで、須磨学園(兵庫)から初の日本一に輝いた。

8試合で失ゲームわずか4

 1日目の2回戦と3回戦を0勝利で終えた前田/中谷は、2日目も5回戦まで0勝利。6回戦で初めて第1Gを落とし、G1-2とリードされたものの、あわてずに逆転してG④-2で勝ち上がった。

 6月のハイスクールジャパンカップ・ダブルス優勝の片山麻衣/近藤明日咲(香川・尽誠学園)と激突した決勝も、第1Gを落とすスタート。しかし、先にゲームポイントを握られた第2Gを逆転で奪うと、その後は相手を圧倒し、G④-1で日本一の瞬間を迎えた。

 8試合で失ったゲームは、わずか4。他を圧倒する力を見せつけてタイトルを勝ち取った2人に試合後、話を聞いた。

「練習試合だと思って」

――優勝候補に挙げられて迎えたインターハイでした。

前田 向かってこられる試合が多いと自分たちでも分かっていたので、とにかく楽しむだけだと、2人でずっと話し合っていました。

中谷 今回のインターハイはインターハイだと思わず、自分たちの中では練習試合だと思ってできたことが、優勝につながった要因の一つだと思います。試合だと思い過ぎたらプレーが硬くなってしまい、自分たちのソフトテニスができなくなってしまう。練習試合だと思って、ミスをしてもいいから、次に取り返せばいい、思いきってやりたいことをやろう、という気持ちでした。

――決勝は第1Gを先に奪われるなど苦しい状況もありましたが、最後まで攻めの姿勢を貫きました。

前田 1本1本を確実に、目の前の1本を大切にしようと考えていました。

中谷  最後の1ゲームは攻めようと、ずっと前から話していて、(優勝を決めた第5Gの)1本目に前田さんがミスをしてしまった後に、ポーチに出て決めることができました。そういう場面を含めて決勝は、常に攻めることができて、受け身に回らずに戦えたと思います。

――大会中、どんな声を掛け合っていましたか?

前田 目標は日本一でしたが、上を見ることなく、とにかく2人らしいソフトテニスをしようと話していました。

中谷 2人で楽しめました!

――前田さんは今年度、全日本高校選抜だけでなく、全日本ミックスダブルス、ハイスクールジャパンカップ・シングルスなど、個人的にも準優勝がたくさんありました。

前田 準優勝といっても、結局は負けているので、優勝だけが特別という思いがありました。もう決勝では負けたくなかったし、決勝に行く途中でも負けたくなかったので、最後に優勝できてうれしいです。

――須磨学園としても初の日本一、おめでとうございます!

前田・中谷 ありがとうございます!

ストローク、スマッシュ、カットサービスと多彩な武器を見せた前田

フォアとバックのボレーに加え、ストロークでもポイントを奪った中谷

優勝が決まると、2人はベンチへダッシュ! 就任12年目の山田監督にとっても悲願のインハイタイトルだった

部員や保護者などの応援の応援の力も日本一を後押しした

取材・文◎石倉利英 写真◎井出秀人