
【北海道学生大会】殲滅戦での大学対抗は北翔大がアベックV! 北翔大の大和かのんは3冠達成!
令和7年度 北海道学生大会◎6月26~29日/江別市野幌総合運動公園テニスコート

6月26~29日、令和7年度北海道学生大会が開催された。例年は6月半ばに札幌市円山庭球場での開催だったが、今年は江別市野幌総合運動公園テニスコートが戦いの場となった。今年はインカレ予選を兼ねているシングルスから始まったのも、その後の結果に影響したかもしれない。
▼男子シングルス
第1シードに座った前年度王者・太田遥来(札幌学院大2年)の行く手を阻んだのは、準決勝で対した髙栁順成(札幌学院大3年)であった。ミスの少ない高精度のストロークを軸に、チャンスでは持ち味の強打で得点を重ね、決勝へ駒を進めた。もう一方の準決勝はファイナルゲームにもつれる接戦の末、多彩な攻撃を武器とする木原真樹(北翔大2年)が福田和彦(札幌学院大4年)を破って、決勝進出を決めた。
決勝でも安定した戦いぶりを見せたのは髙栁だった。1ゲーム目を落とすも、落ち着いた試合運びで続く3ゲームを連取。木原も攻撃の手を緩めず1ゲームを奪い返したが、G④―2で髙栁が優勝を決めた。大曲工業高(山形県)時代からシングルス、ダブルスともに定評のある髙栁は、今年度に入って総季大会(ダブルス)に続くタイトル獲得。攻めと守りの絶妙なバランスで相手を翻弄する試合が多く見られ、今後が楽しみな選手の一人である。また、ダブルスで盤石の強さを誇る木原は初のインカレシングルスに挑む。あと1勝で今大会3冠達成であったという結果が示す通り、鮮烈なデビューとなった昨年に劣らずその真価を見せている。
RESULTS
第47回北海道学生シングルス選手権
★男子
優勝 髙栁順成(札幌学院大)
準優勝 木原真樹(北翔大)
3位 太田遥来(札幌学院大)
3位 福田和彦(札幌学院大)

男子シングルス優勝 髙栁順成(札幌学院大)
▼女子シングルス
女子シングルス準決勝はいずれも北翔大の同士討ちとなった。第1シードの前年度王者・石田夏美はルーキー・櫛田千尋に苦戦を強いられる。試合はファイナルゲームまでもつれたが、最後は石田が勝負強さを見せ、2年連続の決勝進出を決めた。もう一方の準決勝は一昨年の優勝者の大和かのんが矢野和奏をG④―1で下し、決勝へ進んだ。
決勝はともに3年生で本大会シングルス優勝経験がある2人の顔合わせとなった。プレイボールから1ゲームずつを取り合ったが、その後は一方的な展開となった。相手をゆさぶる強打で攻め入る隙を与えず、わずか2失点で続く3ゲームを連取した大和が優勝を決めた。大和は2年ぶり2度目の優勝、前年度準決勝のリベンジを果たしてシングルス女王の座を奪還した。
RESULTS
第47回北海道学生シングルス選手権
★女子
優勝 大和かのん(北翔大)
準優勝 石田夏美(北翔大)
3位 矢野和奏(北翔大)
3位 櫛田千尋(北翔大)

女子シングルス優勝 大和かのん(北翔大)
▼男子選手権
準決勝で第1シードの岩城/太田(札幌学院大)に対したのは永田/山田(北翔大)のルーキーペア。ダブルフォワードの素早い攻撃で白星を重ねてきた永田/山田は王者との戦いでも一進一退の攻防を繰り広げたが、自在な陣形で対応した岩城/太田に軍配が上がった。第2シードの木原/五十嵐(北翔大)との準決勝に臨んだのは、勢いのある髙栁/新井(札幌学院大)。強打での攻めとダブル後衛の形での守りを駆使したが、高い得点力を誇るダブルフォワードに屈した。
決勝のカードは岩城/太田と木原/五十嵐となり、春季大会決勝の再現に。両者が魂をぶつけ合う熱戦はファイナルゲームに突入した。譲らぬ攻防戦が続いたが、先にマッチポイントを握った木原/五十嵐が最後の力を振り絞って1点をもぎ取った。優勝を決めると同時にコートに倒れこんだ2人であったが、その表情は安堵に満ちていた。
RESULTS
第57回北海道学生選手権
★男子
優勝 木原真樹/五十嵐和真(北翔大)
準優勝 岩城爽太/太田遥来(札幌学院大)
3位 髙栁順成/新井樹(札幌学院大)
3位 永田侑也/山田智文(北翔大)

男子選手権優勝 木原/五十嵐(北翔大)
▼女子選手権
女子選手権4強には北翔大の4ペアが進出した。今大会第1シードに座る大和/松村の3年生ペアは播磨/高木のルーキーペアをG④―2で下し、決勝の舞台へ。その隣のコートで接戦を繰り広げていたのは関沢/藤田と櫛田/矢野。櫛田/矢野の攻撃をかわしながら得点を重ねていた関沢/藤田であったが、最後はペースをつかんだ櫛田/矢野がG④―3で勝利し、決勝進出を決めた。
決勝戦は大和/松村が2ゲームを先取、その後は櫛田/矢野が続く3ゲームを連取し、どちらか一方が長く主導権を握る形となった。迎えた第6ゲーム、大和/松村はまた一つギアを上げて得点を重ね、ゲームカウント3-3と追いついてファイナルゲームへ。最後まで笑顔を絶やすことなく戦い抜いた大和/松村が勢いそのままに優勝を決めた。白熱の一戦を勝ちきった大和は試合後に「負けられない試合だった」と力強く語った。
RESULTS
第57回北海道学生選手権
★女子
優勝 大和かのん/松村悠花(北翔大)
準優勝 櫛田千尋/矢野和奏(北翔大)
3位 播磨来春/高木千怜(北翔大)
3位 関沢愛唯/藤田藍良(北翔大)

女子選手権優勝 大和/松村(北翔大)
▼男子大学対抗
昨年は4強のうち3チームが札幌学院大だったが、今年は3チームが北翔大となって、勢力図が変化している。ただ、決勝戦は昨年も制している北翔大Aと札幌学院大Aの争いとなった。インカレ同様に殲滅戦で行われたが、札幌学院大はすべての対戦を一次戦で勝利して、盤石化と思われた。
1―1で迎えた第3対戦は勢いに乗る髙栁/新井(札幌学院大)と選手権で2人に敗れている岡/増田(北翔大)の対戦となったが、岡/増田が執念で制して、北翔大Aは優勝に王手を掛ける。二次戦は選手権決勝の再現、木原/五十嵐(北翔大)対岩城/太田(札幌学院大)の大将ペア同士の激突となった。
両チームの声援が飛び交う中、試合は木原/五十嵐の3-1リードで第5ゲームへ。得点のたびにベンチの盛り上がりは大きくなり、迎えたマッチポイント。優勝を決めた瞬間、北翔大Aのメンバーはコートに駆け寄って喜びを分かち合い、拳を天に掲げた。点取り戦の春季リーグ戦に続いて殲滅戦でも札幌学院大を撃破し、その強さを見せつけた。
RESULTS
第22回知事杯、第57回北海道大対抗戦
★男子
優勝 北翔大A
準優勝 札幌学院大A
3位 北翔大C
3位 北翔大B

男子大学対抗を制して、喜びを分かち合う北翔大

男子大学対抗優勝 北翔大A

男子大学対抗準優勝 札幌学院大A

男子大学対抗3位 北翔大C

男子大学対抗3位 北翔大B
▼女子大学対抗
大会6連覇を狙う北翔大は準決勝で最大の山場を迎える。一次戦で北海道教育大学旭川校Aのエース・茂田/大久保がファイナルゲームの末に白星を挙げると、続く二次戦では大和/石田(北翔大)との大将ペア対決をストレート勝ち。後がなくなった北翔大であったが、三次戦で播磨・藤田が④―1で勝利し、3本回しを阻止して決勝戦進出を決めた。
もう一方の準決勝、北海道教育大学札幌校Aと北海道大の対戦も3次戦までもつれる。互いに一本ずつを取った一次戦の3戦目、山形/藤田(札教大)が岡/大越(北大)から大きな一勝を挙げた。続く二次戦、北海道大は一次戦で札教大Aの大将ペアを倒した佐伯/小林が今度はストレート勝ちで制し、三次戦へ。3本回しを狙った佐伯/小林であったが、山形/藤田が④―1で勝利して札教大Aが決勝へ進んだ。
決勝戦では一番に座った大和/石田(北翔大)がストレート勝ちで先陣をきる。続く2戦目は札教大Aの大将ペア・鵜沼/酒井が櫛田/矢野(北翔大)にファイナルゲームまで粘るも、あと一歩及ばず北翔大が優勝に王手を掛ける。一次戦の3戦目は関沢/松村(北翔大)が山形/藤田を④―1で抑え、ついに優勝を決めた。ピンチを乗り超えた選手たちの喜びはいつも以上に大きく、互いを称える姿が印象的であった。
RESULTS
第22回知事杯、第57回北海道大対抗戦
★女子
優勝 北翔大
準優勝 北海道教育大札幌校A
3位 北海道教育大旭川校A
3位 北海道大

優勝を決めて喜ぶ北翔大

女子大学対抗優勝 北翔大

女子大学対抗準優勝 北海道教育大札幌校A

女子大学対抗3位 北海道教育大旭川校A

女子大学対抗3位 北海道大