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2022.03.28

【高校選抜2022・初日】昨年の悔しさを晴らして三番勝負に勝利! 中野香凛/倉本圭奈(武蔵野千代田)「何本もラリーして、必死につないだ」

第47回全日本高校選抜大会◎3/28-30 愛知県名古屋市・日本ガイシスポーツプラザ

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初戦の三番勝負を制した中野(左)/倉本(※撮影時のみマスクを外しています)

 春の高校日本一の座を争う第47回全日本高校選抜大会が、愛知県名古屋市の日本ガイシスポーツプラザで開幕。初日の3月28日は男女の1、2回戦が行われ、各コートで熱戦が繰り広げられている。

1年前の悔しさを晴らす

 この日の男女計30試合の最後の一戦となったのが、関東3位で2年連続4回目の出場を果たした武蔵野千代田(東京)と、北海道1位で3年ぶり11回目の出場となった、とわの森三愛(北海道)。すっかり静かになった場内での熱戦は三番勝負となり、武蔵野千代田の中野香凛/倉本圭奈と、とわの森三愛の高橋果鈴/中村羽稀の戦いも、ファイナルにもつれ込む激闘となった。

 中野/倉本は、それぞれ昨年の選抜で悔しい思いをしていた。中野は三重高(三重)との3回戦で、先輩の金子睦と組んで1番で出場。相手の大将の大友紅美/原田美結からファイナルでマッチを握るなど追い詰めたものの、あと1本が取りきれずに敗れ、チームも敗れた。倉本は初戦の2回戦で、同級生の吉田来蘭と組んで勝敗決定後の3番に出場するも、1で敗戦。3回戦はオーダーに入れず、チームの敗戦をベンチで見守った。

 1年後、ダブル後衛同士のファイナルの戦いは、1ポイントに5分余りを費やすこともある我慢比べとなったが、最後は中野組が⑦-5で振りきり、29日の3回戦に駒を進めている。同校一筋で指導歴42年目となる濱田光司監督の最後の大会で、花道を飾ろうという思いも胸に勝利をつかんだ2人に試合後、話を聞いた。

「ここで負けるわけにはいかない」(中野)

――G3-1から三番勝負となる厳しい試合でした。

中野 リードしてから、自分たちがミスをしてファイナルまで行ってしまいました。ファイナルでは、まずしっかり相手とラリーをして、そこから相手のミスを誘ったり、ダブル後衛同士だったので、片方の選手を狙ったりして、何本もラリーすることを意識しました。

倉本 試合の前半にノーバウンドで攻めることができたので、競っているときに、もっと前に行きたかったのですが、相手が深めのロビングを使って来るのが分かりました。ペアの中野が真ん中までボールを追ってラリーをしているので、時々来るチャンスだからこそ強気で攻めていったら、ミスになってしまって。後半は中野と同じように、必死につないでいました。

――中野さんは昨年の3回戦で、惜しくも勝利を逃しました。

中野 ファイナルで、マッチも2回くらい握りましたが、勝てませんでした。先輩の金子さんにボールが集まり、自分は所々で来たボールのミスが多かったので、今年は思いきりプレーしようと思って臨んでいます。濱田先生の最後の大会なので、ここで負けるわけにはいかないと思い、自分らしく、粘り強く思いきったプレーを心がけました。

――倉本さんは昨年、初戦の2回戦で敗れています。

倉本 最初の2本で勝っていたので、思いきってやった方が実力が出るかなと思ったら、調子に乗りすぎてミスが多くなってしまい、次の試合は外されてしまいました。今回の三勝負ではプレッシャーがあったぶん、楽しさと冷静さが、いい感じにバランスが取れてよかったです。

――29日は、昨年敗れた3回戦で米子松蔭(鳥取)と対戦します。

中野 まずは楽しむこと。相手が雁行陣だったら前衛をアタックしてからの攻め、ダブル後衛だったら今日のように粘り強くプレーして、勝ちます!

倉本 インドアで、ダブル後衛なので、雁行陣よりも粘り強さがあるし、私たちはペア歴も長いです。粘ることと、絶対にコートに入れることは、誰にも負けません!

前後の揺さぶりも交えて巧みなストロークを見せた中野

長いラリーでも粘り強いプレーを続けた倉本

1番で出場し、敗れるも奮闘した中島希望(右)/大越美波

2番で登場して勝利、三番勝負に持ち込んだ吉田来蘭(左)/長菜月

中学時代もペアを組んでいたという2人。新チームになって再び一緒に戦っている

取材・文◎石倉利英 写真◎川口洋邦、石倉利英

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