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2022.12.17

【JAPAN GP 2022】「全部出しきって」――船水颯人/上松俊貴が頂点へ

【JAPAN GP 2022】「全部出しきって」――船水颯人/上松俊貴が頂点へ

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賞金大会でもあるJAPAN GP。船水/上松には、賞金150万円が贈られた

 2020年に第1回大会が開催された「JAPAN GP」。当時は配信のみで無観客だったが、第2回大会となった今大会は、有観客で、さらに大相撲などが行われることで有名な愛知県体育館での開催となった。会場にコートは1面、観客たちは1試合に集中して、高レベルなプレーを堪能した。

 選りすぐりの8ペアによるトーナメントでは、1対戦1対戦で好勝負が展開され、観客席からは大きな拍手や歓声がたびたび上がった。ベスト4には、船水颯人/上松俊貴、内本隆文/内田理久(NTT西日本)、林田和樹/柴田章平(ヨネックス)、上岡俊介/丸山海斗(Up Rise)が進出。10月の全日本選手権4強が3ペア、今大会も勝ち残った。準決勝では船水組が内本組をG⑤―3で、上岡ペアが林田ペアをG⑤―0で破り、決勝は、全日本選手権決勝の再現となった。

 今大会、決勝は特別ルールが採用され、5ゲームマッチ×3セットで行われた(2セット先取した方が勝利)。1セット目から4人がスマッシュにボレー、ストロークと入り乱れる激しいラリーとなったが、デュースからしぶとくポイントを積み重ねた船水ペアが1セット目をG③―0で先取。2セット目も互いに譲らず、ナイスフォローの応酬となったが、上岡ペアがG2-1からG2オールにされたものの、G③―2とし、セットカウントを1-1のタイに戻した。

 勝負のかかった3セット目、上松のポーチボレーなどでG2-0と船水ペアがリード。しかし、上岡のストレートパスや丸山のストレートレシーブが要所で決まり、ここでも上岡ペアが踏ん張り、G1-2に。第4ゲーム、上岡ペアが食い下がり2-2とするが、上松のストレートポーチボレーなどで2ポイント連取し、船水組がセットカウント2-1で勝利。3大会連続で全日本選手権を制覇した王者が、今大会でも頂点に立った。

 全日本選手権後も、それぞれのペアが技術に磨きをかけ、今大会に出場。「1本で流れが変わってしまうような展開の中、特に決勝では技術を出しきらないと勝てないと思い、出し惜しみせず、すべての技術を結集させました」と船水。互いに競い合う中で、今大会も進化した姿を見せ、トーナメントを制した船水/上松。これから始まるインドアシーズンに向け、幸先のいいスタートとなった。

▼決勝
船水颯人/上松俊貴 ③-0 上岡俊介/丸山海斗
(稲門クラブ/     2-③     (Up Rise)
NTT西日本)    ③-1

威力のある打球はもちろんだが、船水は決してあきらめない強い気持ちと抜群のカバーリング力で、負けないテニスを体現

「攻撃の範囲を広げようと」と上松は、上も横も、最後まで縦横無尽に動き続けた

取材・文◎八木陽子 写真◎牛島寿人

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