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2024.09.09

【第17回世界選手権・6日目】男女団体戦は韓国と決戦。男子が栄光の3連覇。女子は銀メダルを獲得!

第17回世界選手権大会◎9/4~9日/韓国・安城マッチュム・ソフトテニススタジアム

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国別対抗を完勝した日本男子

 日本男子がやってのけた。前回、2連覇を遂げ、昨年10月のアジア競技大会でも頂点についた日本が見ていたのは、優勝しかない。そんな日本の勢いにストップをかけようと、準決勝で立ちふさがったのは、5大会ぶり4回目の優勝を狙う台湾だった。

 男子ダブルスで2連覇し、“怪物”の異名を持つ余凱文に対し、日本は「余凱文と戦わせてほしい」と自ら進言したキャプテンの船水颯人を1番に起用、「爆発力に期待して」(篠原秀典監督)広岡宙をペアに選び、コートに送り出す。すると魂のこもった戦いぶりで9ゲーム目を奪い、チームに流れを引き寄せる。このあとは、上松俊貴が男子シングルスに続き、張祐菘を退け、決勝進出得点を手にした。

 このキャプテンの大奮闘にいっそう優勝への思いを深めた日本男子。決勝戦の1番は、上岡俊介/丸山海斗が韓国のエース、キム・テミン/キム・ボムジュンをG5-0の完璧な内容で下し、勢いを駆った上松も2015、2019年王者のキム・ジヌンを現役王者の貫禄でストレート勝ちし、日本の優勝を決めた。

 この瞬間からキャプテン船水の涙は止まらなかった。「この大会では苦しい時間を過ごしていたので、最後に日本が総力戦で勝つことができ、すごくホッとした気持ちとみんなへの感謝が沸いて…」。篠原監督は、「最高です!」と満面の笑みを浮かべていた。

個人戦は韓国に押され気味も、国別対抗では強さを見せた

 一方、女子も上位常連の台湾を下して決勝戦へ進出した。準決勝では、10代の前川愛生/宮前希帆、天間麗奈の3人が勝ち、成長を印象づけた。

 そして大一番の韓国との決戦には、日本の精神的支柱・高橋乃綾/久保晴華が1番に登場、韓国のエース、ムン・ヘギョン/イム・ジナを迎える。この戦いが死闘になった。

 60分を超える熱戦は、G0-4から日本の逆襲が始まり、ファイナルゲームへ。さらにマッチポイントを握り、韓国を瀬戸際に追い詰めた。しかし、ここからムン・ヘギョンの地元の意地に屈し、逆転負け。続くシングルスの前田梨緒は、個人優勝のイ・ミンスンにストレート負けだった。

 日本女子を率いた佐藤英宣監督は開口一番、「悔しいです」と語った。しかし、「10代の4名がここでしか経験できないことを経験できたことが日本にとって意味のあること」と前を向いていた。

敗れたが、高橋/久保の奮闘は後輩たちに大きな影響を与えたはず

韓国女子は強さを取り戻しつつある

【団体戦】
●男子
優勝:日本
準優勝:韓国
3位:台湾、フィリピン

●女子
優勝:韓国
準優勝:日本
3位:台湾、中国

 

取材・文◎鈴木快美 写真◎井出秀人