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2025.07.28

【全日本実業団】村上新体制のNTT西日本が4連覇、通算19回目の優勝。ナガセケンコーは2年ぶり12回目のV

男子第70回・女子第69回 全日本実業団選手権大会◎7月26、27日/新青森県総合運動公園テニスコート

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優勝を決めたNTT西日本

 男子第70回・女子第69回目を迎える全日本実業団選手権は、7月26~27日、新青森県総合運動公園テニスコートで行われた。男子118チーム、女子21チームの頂点に立ったのは、2024年STリーグの覇者、NTT西日本とナガセケンコー。真夏のチーム戦は、熱気を帯び、今年も熱かった。

 男子は、村上雄人新監督による体制のもとNTT西日本が4連覇し、優勝記録を「19」に伸ばした(電電中国を含む)。

 村上監督は「連覇を途切れさせてしまったら、これまで勝ってきてくれた人に申し訳ない。ホッとしたというのが今の気持ちです」と、プレッシャーを率直に明かす。だが、そんな思いとは裏腹に、今年もNTT西日本の強さは圧巻だった。

 アキムとの4回戦こそ、2番の矢野颯人/上松俊貴が國松貴洋/福田成海に敗れるが、そのほかの対戦はすべて「2」以下に抑えた。村上監督がもっとも警戒したワタキューセイモアとの準決勝も、1番の内本隆文/上松が執拗に迫る坂本峻/池口季将をG2-2から引き離すと、本倉健太郎/内田理久も川﨑浩希/星野雄慈もG④―2で退けた。

 そして決勝戦は、明電舎Aが相手だ。昨年の16強が最高で、「全国的に活躍した選手はいない」と望月敬太主将はいうが、太平洋工業、川口市役所、福井県庁と格上を連破し、目標の8強を越えた。

 だが、NTT西日本はそんな勢いあるチームも寄せ付けない。本倉/上松が小坂正虎/桑原丈にG④―0の完封勝ち収めると、矢野/内田も浦田剛史/青山俊輔をG④―1で突き放し、19回目の優勝を成し遂げた。

矢野颯人

内田理久

決勝進出を決めた明電舎A

 一方、優勝したナガセケンコーは、苦しんで頂点に立った。ワタキューセイモアAがダンロップ、ヨネックス、東芝姫路がアキムに敗れるなど、STリーグの優勝経験チームが次々と土をつけられるなか、ナガセケンコーの田中弘監督は「意地を見せなくてはいけない」という思いがあったという。

 しかし、準決勝のアドマテックス戦では、大将戦で浪岡菜々美/久保晴香がG3-0までリードしてから、那須暁帆/坂本茉梨乃にファイナルゲームに持ち込まれるなど、苦しい展開に。ここは、なんとか勝って続く上野小町/藤城みちるが庄司琴里/原千晴に勝利したが、ダンロップとの決勝戦も簡単ではなかった。

 エース対決となった1番は、浪岡/久保が小川木乃花/清水麻美にG④―2で勝つが、今度は上野/藤城が小松﨑茉代/縄田愛実に敗れて三番勝負に持ち込まれた。この緊張の一戦に勝ったのは、箱崎愁里/木原恵菜だ。2年目の髙濱美厘/近藤明日咲にストレート勝ちを収める。

 昨年大会の決勝では、箱崎/木原が敗れて優勝を逃しただけに箱崎は「この大会のために全力を注いできた結果を出せました」と感無量の表情を見せていた。

優勝を決めたナガセケンコー

箱崎愁里

木原恵菜

ナガセに一矢報いたダンロップの小松﨑/縄田

★男子結果
優勝 NTT西日本
準優勝 明電舎A
3位 福井県庁A
3位 ワタキューセイモア
5位 ヨネックス
5位 ベスト
5位 ヨシザワA
5位 川口市役所

男子優勝 NTT西日本

男子準優勝 明電舎A

男子3位 ワタキューセイモア

男子3位 福井県庁

★女子結果
優勝 ナガセケンコー
準優勝 ダンロップ
3位 アキム
3位 アドマテックス

女子優勝 ナガセケンコー

女子準優勝 ダンロップ

女子3位 アドマテックス

女子3位 アキム

取材・文◎鈴木快美 写真◎川口洋邦