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2020.04.29

【雄太決意】船水雄太、プロ選手で勝負する! ミズノソフトテニス初のブランドアンバサダー就任へ

ソフトテニス・マガジン6月号転載/船水雄太インタビュー

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 NTT西日本の船水雄太が退社して、プロ選手として活動していく。今の競技の環境を変えたい。子どもたちが夢を持てるようにならないか。選手としてずっと抱いてきた思いを自身の手で実現していく立場に。ソフトテニス日本代表のオフィシャルサプライヤーでもあるミズノ株式会社とオールアイテムの契約を結び、ソフトテニスアンバサダーとして、ミズノブランドの新たな顔としての役割も担うことになった。高校、大学とペアを組んだ九島一馬との“フネクシ”再結成も決まった。

新たなソフトテニス界を

 この競技のトップとして戦ってきて、一般的にもっと興味を持ってもらえるスポーツにしたいという気持ちがありました。かつて、この競技をプレーした多くの方たちにも今のソフトテニスを見ていただきたい。興味を持てるものにしたい。子どもたちが将来も続けていきたいと思える環境もそうです。

 そのためにも、自分から動いて、現状を変えていきたいというのが今回の決断の理由です。もちろん、日本一環境が整っているチームであるNTT西日本を辞めるのは勇気がいることです。チーム内にライバルが多く、普段から自身の技術を磨くのには最高の場所でしたから。堀(晃大)監督をはじめ、ソフトテニス界のことを常に考えている集団であり、そこで育てていただいたことに感謝しかありません。特に、プロ意識を持って競技に取り組むこと、子どもたちの目標になるような立ち振る舞いをすることなどは、これからも変わりません。

 悩む時期もありましたが、会社を辞めなければ挑戦できないことがあり、それを実践したいという気持ちの比重が上回りました。NTTのチームメートには自分の正直な気持ちを伝えて、それを理解してもらい、最後はいろいろな意見交換もできました。昨年12月、NTTの選手として最後の日本リーグを戦い、10連覇という形で終えられたのは良かったですし、一区切りになりました。NTTは常に世界一を目指してきましたし、これからもそういう集団であるはずです。辞めるのなら、彼らができない部分を体現していきたい。彼らもこれから対戦するライバルですが、大きな枠組みで考え、思いきりぶつかり合えればいいなと考えています。ともに新たなソフトテニス界を創造していければと思います。

 今回ミズノソフトテニス初のブランドアンバサダーに就任しました。ミズノさんとオールアイテムの契約をしていただいたので、イベントなどにも積極的に出ていくことになります。その名に恥じぬようにソフトテニス界を代表するようなキャラクター、強さと実績を兼ね備えた選手にならなければという気持ちでいっぱいです。

NTT西日本の選手として最後の戦いとなった日本リーグ。最終戦はシングルスで勝利して、10連覇に貢献

 

フネクシペア復活!

 高校、大学と7年間ペアを組んで、いろいろなタイトルを獲得できた九島一馬とペアを再結成することになりました。今年はアジア選手権がありますが、そういう国際大会に挑戦していくなかで、勝負をかけるには彼しかいない。以前7年間、積み重ねてきた彼とともに勝負したい。もう一度ペアを組みたいとい気持ちになりました。お互い3年間離れて、成長した点、うまくいかなかった点があるので、まずはそういう面を整理しているところです。

 2人で勝ち続けるためにはさらなるペアワークが必要ですし、そこを強化していかなければと感じています。以前よりはお互いレベルアップしているし、当時は取り組んでいなかった技術もあるので、違う形のスタイルを完成できれば、より攻撃的で躍動感のあるプレーを披露できるはずです。最終的にはペアとして国際大会の金メダルに挑戦したい。最近は日本代表に入れていないので、まずは日本代表予選会の優勝もそうですが、1戦1戦大切にして、タイトルを獲得することを念頭に取り組んでいきます。
 

 活動は関東近辺を拠点にして練習していくことになります。そこに不安はまったくありません。NTTでも自分で考えてやってきたので、それを継続していくだけです。ここ数年は日本代表に選ばれていないですが、国際大会を見据えて何が必要かを考えながらやってきたので、何も変わりません。小さなことでも結果を出していければペアとしての自信も出てくると思うので、継続して取り組んでいきます。九島とは楽しみというか、覚悟の上一緒に活動することになったので、再び切磋琢磨して高め合っていきたい。世界で一番のプレーヤー、ペアになりたいですね。

船水雄太/ふねみず・ゆうた
1993年10月7日生まれ、26歳。青森県出身。右利き、後衛。黒石烏城クラブ(小1)→黒石中→東北高→早稲田大→NTT西日本。2010年全日本高校選抜優勝。2011年インターハイ団体・個人優勝(/九島一馬)。2012~2015年インカレ団体優勝。2014年インカレダブルス優勝(/九島一馬)、2015年インカレシングルス優勝。2016年全日本社会人優勝(/九島一馬)。2016~2019年日本リーグ優勝。2015年世界選手権国別対抗優勝。この4月からAAS Management inc.代表

取材◎福田達 写真◎石井愛子

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