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2016.03.23

成長期の今がチャンス!強いカラダをつくる12のカギ 第1回「身長を伸ばすカギ」

水曜連載・身体と健康のおはなし

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講師●野沢秀雄

PROFILE
のざわ・ひでお/1940年生まれ。京都大学卒業。日本で初めてプロテインを開発。健康体力研究所を設立し、現在は顧問。社団法人日本ボディビル連盟で公認指導員講習会の講師を長年務める。身体作りやトレーニングについてメディアから多くの取材を受け、雑誌や新聞に多数連載を続けている。

人体は思春期までにほぼ完成

人間の身体は2回、大きく伸びる時期があります。1回は生まれてから幼少期まで、もう1回は思春期の前半です。男子なら11〜16歳、女子なら10〜15歳にかけて、身長が急に伸びます。この時期を逃すと、どんなに努力しても5センチ以上背が高くなることはあまり望めません。
ソフトテニスをする皆さんなら、前衛はもちろん後衛でも背が高いと有利だなと感じる場面があるでしょう。スポーツだけでなく人生のなかでも、身長が高いほど有利ということはあると思います。
実は、身長だけでなく、心臓や肝臓、肺や腎臓など、全身にある内臓や神経など、人体は思春期までにほぼ完成します。個々の細胞は入れ替わっても骨のサイズや内臓の大きさは成長期までにほぼ決まってしまうのです。
なので、中学時代にしっかりトレーニングし、適切な栄養をとれば、丈夫で健康な身体になり、それは一生涯続くのです。

背を伸ばす運動と食事

骨を伸ばすには跳んだり跳ねたりするスポーツがお勧めです。もちろんソフトテニスはお勧めです。
梅雨の時期などに屋内でトレーニングするときは、スクワットや縄跳び、自転車こぎ、鉄棒のけんすいなどが効果を上げます。
反対に、大切な時期に、読書や映画、音楽、ケータイゲームばかりにのめりこんでスポーツをしないと、骨の先端にある若い細胞への刺激が足りず、分裂がなくなり、骨の成長がストップするかもしれません。また、性的なことに興味が出てふけってしまうと、性ホルモンが活発になり、成長ホルモンの分泌を止めてしまいます。
毎日の食事としては、カルシウムだけでなく、たんぱく質を多めにとることがカギになります。
牛乳やチーズ、小魚などはカルシウムと同時にたんぱく質がしっかり補給できるお勧め食品です。
これらを多く食べることはもちろんですが、肉や魚、卵を父親以上に多く食べるといいのです。卵は一日に4個くらい食べても健康にまったく悪くありません。

変われば伸びる実例

私は長年身体作りを研究し、通信指導や実地指導を行ってきましたが、皆さんなんらかの成果を挙げられ、喜びの声を寄せて下さる方もいらっしゃいます。
毎日の生活でスクワットなどの筋肉トレーニングを実行し、肉や魚などたんぱく質の多い食事にしたことで、174cm、74kgになり、毎日のように身体が大きくなっているという中学2年生。スクワットなどのトレーニングとたんぱく質の多い食事にし、身長が9cmも伸びた中学3年生もいます。
さあいかがですか? さっそく今日から運動と食事をちょっと変えてみませんか? きっと自分で驚くほど身体が変わってきますよ。

身長を伸ばすトレーニング

スポーツのほかに、次のトレーニングのどれか1つを毎日実行すれば、骨は強く、長く、丈夫になる。
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身長を伸ばす食事

日本、中国、韓国……どこの国も食事内容が良くなり、たんぱく質摂取量が増えることに比例して、若者の身長が伸びている。1日に食べるたんぱく質を合計して、中学生は100〜120gを毎日摂ろう。
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補足

★長時間、正座をしたり、イスに座ったままじっとしたり、寝すぎたりはマイナス
★性ホルモンが活発になり成長ホルモンの勢いが弱くなるとマイナス、自慰行為や性行為のし過ぎは骨の伸びを止める可能性がある


強いカラダをつくる12の鍵、第1回「身長を伸ばすカギ」は以上です。
では、これからの連載を楽しみに待っていてください。予定は次の通りです!

イラスト/丸口洋平

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