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2016.04.06

成長期の今がチャンス!強いカラダをつくる12のカギ 第3回「脚を強くするカギ」

水曜連載・身体と健康のおはなし

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講師●野沢秀雄

PROFILE
のざわ・ひでお/1940年生まれ。京都大学卒業。日本で初めてプロテインを開発。健康体力研究所を設立し、現在は顧問。社団法人日本ボディビル連盟で公認指導員講習会の講師を長年務める。身体作りやトレーニングについてメディアから多くの取材を受け、雑誌や新聞に多数連載を続けている。

素早く動くには下半身の筋肉量

どんなスポーツにも、瞬間的に前後左右に体重を移動することが要求されます。体重移動を素早くするには、動体視力、いわゆる運動神経や、体幹の筋肉などが関係しますが、最も重要なのは下半身の筋肉量です。

スピードは筋肉の絶対量に比例します。太ももやふくらはぎの横断面積が大きい選手ほど、動きが速いのです。単に太ももが太いだけではダメで、脂肪ではなく筋肉で太くなることが必要です。

そのためのトレーニングとしてスクワットは有名です。すでにスクワットを行っている人は多いでしょうが、今回はもっと効果を上げるスクワットのポイントと、それ以外に自宅などで簡単に脚を強くするトレーニング種目を紹介します。

瞬間的に速く走ることが目的ならば今回紹介するように筋肉を増やしましょう。バテずに最後まで持久力を高めることが目的でしたら、第8回をご期待ください。鍛える順番としては、まず今回の方法で筋肉の量を増すことが大切です。

スクワットで体幹も強くなる

スクワットは股関節、ヒザ関節、足関節などをフルに使う種目です。1回の動作で多くの筋肉が動員され、次第に負荷を高めることで、筋肉繊維の数も量も増えて、サイズが大きくなります。

さらに、スクワットには骨盤内部にある大腰筋や腹部の奥にある腹横筋はじめ、体幹の筋肉を鍛える効果も大きいのです。これら内部にある筋肉は、体重移動に真っ先に対応して姿勢を整えます。

スクワットは、ヒザを前に出すのでなく、お尻を後方に引く感じで行ってください。そうすればヒザに過度な負担がかからず、大腿の後ろの筋肉(ハムストリングス)までしっかり鍛えられます。以前には学校で「うさぎ跳び」を行うことが多かったのですが、ヒザを痛める生徒が多くいて、現在はあまり行われません。

スクワットのバリエーションとして、イラストの「フロントランジ」や「サイドランジ」が、スポーツの体重移動に効果を上げます。瞬発力を高めるには「ジャンピングスクワット」がお勧め。しゃがんだ姿勢からジャンプして高く跳ぶ方法です。

また、階段を「2段上り」で速く上るのも良いでしょう。小学生や中学生がエスカレーターを使わずに、ピョンピョンと階段を駆け上がる姿を見かけますが、脚を強くするのに役立ちます。

最後に、蹴る力を増やすには、ふくらはぎの筋肉が重要です。「カーフレイズ」は、簡単にふくらはぎを鍛えられる種目です。また、「ドンキーカーフレイズ」は仲間の体重を腰で支え、ふくらはぎを強くします。仲間を背負ってのスクワットは普及していますが、このように仲間を背負ってかかとを上下する方法もぜひ採用してください。かかとの筋肉は、大きな重さにも耐えられます。

良い食事、悪い食事

これまでの回同様、タンパク質は重要です。牛肉を好きな人は多いですが、豚肉にはビタミンB1が多く、持久力養成にも効果があります。また、鶏肉にはビタミンAが多く発育を促進します。また、魚には不飽和脂肪酸が多く、血液をサラサラにする効果があります。つまり、いろいろな種類のタンパク質を好き嫌いなく食べることが大事です。

反対に、ハンバーガー、フライドポテト、スナック菓子などを空腹時に食べてしまうと、肝心な食事でタンパク質をしっかり摂れないことがよくあります。特に柔らかく膨らんだ間食にはアルミニウムが含まれて、成長を阻害する心配があります。

★ポイント★
・豚肉は牛肉の約10倍ものビタミンB1を含んでいる。
・鶏肉は牛肉の約10倍ものビタミンAを含んでいる。
・スナック菓子やハンバーガー、フライドポテト、コーラ類はあまり食べないほうがよい。

脚を強くするトレーニング

スクワット〈30回×3〉

entry_mini1
お尻を後方に伸ばす感じで行う。ヒザが直角になるまで曲げるのが理想だが、最初は軽く曲げるだけでもよい。
(仲間をかついで行うともっとよい)

ジャンピングスクワット〈10回×3〉

entry_mini2
①頭の後ろで両手を組んでスクワットした姿勢でしゃがむ。
②両手をパッと開いて、高く跳び上がる。

階段の2段上がり

entry_mini3

フロントランジ〈10回×3〉

entry_mini4
①両足を肩幅くらいに開き、まっすぐ立つ。
②片方の足を前方に大きく踏み出し、前に出した太ももに体重をかけ、5秒数えてから元に戻る。同じ動作を5回したら、もう片方を5回する。
★ポイント★
・伸びた後ろの足のヒザが自然に床に触れるくらい、前の足をしっかり踏み出すこと。
・つねに胸がピンと張るように意識する。
・慣れたら水入りボトルなどを詰めたリュックを背負って行う。

サイドランジ〈10回×3〉

entry_mini5
両脚を肩幅くらいに開き、両腕を伸ばして立つ。片方の足を横に大きく広げ、その足に体重をしっかりかけて5秒数えて元に戻る。左に5回、右に5回。

カーフレイズ〈20回×3〉

entry_mini7
①壁かタンスなどの前にやや高い台(厚さ3センチくらいの本でも可)を用意する。
②両手を軽く壁に支えて台の上でゆっくりかかとの上げ下げを行う。
★ポイント★
・足裏の前半分だけで体重を支え、かかとなど後半分は外に出して行う。
・下ろしたとき、アキレス腱は下までグーンと伸ばすこと。

ドンキーカーフレイズ〈10回×3〉

entry_mini8
①曲げた腰の上に仲間がまたいで乗る。
②そのままの姿勢でかかとの上下をゆっくり10回繰り返す。
★ポイント★
・下ろしたとき、段の下まで充分に下ろす。

やってはいけない!

entry_mini6
いわゆる「うさぎとび」は膝に負担がかかるのでやってはいけません。


 

強いカラダをつくる12の鍵、第3回「脚を強くするカギ」は以上です。
連載はまだまだ続きます!予定は次の通り!

この内容は「熱中!ソフトテニス部」19号に掲載したものを再掲載したものです。雑誌のバックナンバーをお求めの方はBBM販売サイトよりご注文ください。

イラスト/丸口洋平

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